マーケティングとは、企業や組織がユーザーとの相互理解を深め、社会全体に価値ある商品・サービスを提供するための活動や、そのプロセスである。ユーザーに自社商品やサービスを選んでもらうために戦略などの施策を講じ、他社との競争で差別化を図るのがマーケターの役割だ
「自社の強み」をアピールするためにはどのような分析が必要となるのか。マーケティング戦略を練る上で基礎となるセグメンテーションを再度確認し、定義されたセグメントの市場において、ターゲティングからポジショニングを設定する流れまでを解説する。
参照元:マーケットセグメンテーションとターゲティング、ポジショニングそれぞれの意味や目的とは【初心者マーケター向け】
マーケットセグメンテーションを把握する
出典元:マーケットセグメンテーションとターゲティング、ポジショニングそれぞれの意味や目的とは【初心者マーケター向け】
マーケットセグメンテーション(market segmentation)とは、市場を細かい要素に分解すること。わかりやすくいえば、自社がターゲットとするユーザー層を確定するために、さまざまな要素でユーザーを分類することである。それぞれをグループ分けするために、よく使用されるのが上表の項目だ。
「地理的な要素」である国や土地、「人口動態の要素」である年齢や職業、「心理的要素」である価値観やライフスタイル、「行動の要素」である商品やサービス全般に対する態度・反応などが挙げられるだろう。
すべてのユーザーを自社のターゲットとすると広告費用だけでも膨大になってしまうが、セグメントを設定すれば、効率よく効果的な施策を打つことができるのだ。
ターゲティングのポイントとは
出典元:マーケットセグメンテーションとターゲティング、ポジショニングそれぞれの意味や目的とは【初心者マーケター向け】
次に行うのがセグメンテーション後にターゲットを確定すること。どの層を中心に自社の商品やサービスを訴求していくかを決定する作業である。
ターゲティングでは上表のように市場規模、成長性、優先順位、競合、到達や測定の可能性などに指標を分け(6R)、それぞれのバランスを重視した総合的な判断がポイントとなるだろう。
ポジショニングのポイントとは
出典元:マーケットセグメンテーションとターゲティング、ポジショニングそれぞれの意味や目的とは【初心者マーケター向け】
セグメンテーションでユーザーをそれぞれのグループに分解し、ターゲティングで自社が訴求すべき層を確定できれば、自社商品やサービスが持つ魅力や強みをアピールするためのポジショニングを行っていく。具体的にはユーザーの意識が集中しそうな軸を中心に、そのポジションで的確な訴求ができるか、共感できるところに位置しているか、他社と差別化できているかなどを見極めるのがポイントだ。自社独自のポジショニングを行い、実際にどれだけの売り上げが見込めるかなど、費用対効果を考えながら位置取りしていくことも重要である。
まとめ
ユーザーのニーズがさまざまな方向に分かれ、多様化している現在の市場。企業側は集めたデータをもとに、読み違いなく正確な購買層を探し出せるか、また、その購買層にいかにして自社の強みをアピールしていくかが大切だ。
マーケティングにおいて大切なセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの全体層を意識し、詳細な分析のもと作成した論理的な施策が「ユーザー思考」のものとなっているかどうか、常に見直しを行って最新のものに改善することもポイントになるだろう。