出典元:コンバージョンを最大化させる「単語」を見つけよう──楽天市場、au PAY マーケット、トイザらスに見る Google ショッピング広告の最適化
消費者がショッピングをする上で、かかせない存在となっているECサイト。購入したい商品、または興味を持った商品を検索し、その場で瞬間的な購入に至る「パルス消費型」の消費行動にも注目が集まっている。ECサイトの台頭によって購買の可能性が高まる一方で、商品データをそのまま使用するため、広告クリエーティブの効果が検証しにくいという課題も浮き彫りになってきた。ECサイトにおける効果的な広告とはどのようなものなのか。
「楽天市場」「au PAY マーケット」「トイザらス」の大手3社がコンバーション数を最大化させた成功事例から、ECサイトの新しいクリエーティブや消費者のニーズに沿った広告を考察する。
参照元:コンバージョンを最大化させる「単語」を見つけよう──楽天市場、au PAY マーケット、トイザらスに見る Google ショッピング広告の最適化
楽天市場は、効果的な商品タイトルを模索
数億点もの商品を取り扱う楽天市場。取り扱うジャンルも多岐にわたるため、これまではすべての商品データに対して、仮説を立て、分析することは行われていなかった。 それぞれの商品がより高いコンバーション数を得るためにはどのような施策が必要か。 楽天が考えあぐねた結果、実施したのは「商品タイトルの入れ替え」だ。
「Word Mix Modeling (WMM)」を利用して、過去に最も効果があった単語をデータ抽出。その単語をもとに、新しいクリエーティブコピーを作成・出稿するという手法である。 効果の高い単語はすでにタイトル中に入っていたため、先頭へ移動させる「順番入れ替え」で、コンバーションの最適化を図ったのだ。
タイトルを改善したことで、コンバージョン数、インプレッション、クリック数、すべての項目で数値が大幅に増加。結果として、想定以上に大きな効果を得られたといえる。
au PAY マーケットは、文字数制限の課題を克服
au PAY マーケットでも、競合との差をつけるべく、商品タイトルの改善が行われた。 従来使用していた商品タイトルではセールなどを訴求する文言が先頭に配置され、必要とされる商品名が文字数の関係から表示されないという課題があったのだ。
au PAY マーケットでも、同様に「Word Mix Modeling (WMM)」を利用して、タイトルの 順番入れ替えを実施。コンバーションの高い単語を先頭に置いたことで、すべての数字が上昇した。商品名がないことで起きていたCTRの悪化も改善されている。
トイザらスは、効果の高い単語を新たに追加
トイザらスでは、購入につながるタイトルを独自に分析した結果、商品タイトルに新たな単語を追加する施策を実施した。クリック数やインプレッション数の改善を目指し、「Word Mix Modeling (WMM)」によって「女の子、男の子、お祝い、お誕生日プレゼント」などの単語が選ばれた。商品タイトル内に選ばれた単語を追加した結果、上記2社と同様に、すべての数値が上昇。消費者のニーズに合わせた、効果的な広告を打ち出せたといえるだろう。
まとめ
クリエーティブの結果が見えにくいとされるショッピング広告において、3社の取り組みは、その成果を可視化できた「新しい成功事例」となっている。さまざまな商品を取り扱うECサイトにおいて、効果的な単語は時期・季節などにより変化することが考えられる。また、商品タイトルだけでなく説明文の最適化も重要な課題となってくるだろう。年々増加する消費者のニーズを把握し、各社が成果の向上に取り組むことで、ECサイトのさらなる発展が期待できそうだ。
参照元:コンバージョンを最大化させる「単語」を見つけよう──楽天市場、au PAY マーケット、トイザらスに見る Google ショッピング広告の最適化