株式会社Quarktokyoは「2020年夏季実施 若年層に関する定量調査」の結果を2020年10月27日に発表した。
調査期間は2020年夏季。15歳~24歳の男女800人を対象に調査を行った。この調査により、若年層のSNS利用実態が明らかになった。
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15歳~24歳の若年層が最も利用しているSNSは「YouTube」
まず、15歳~24歳の若年層が最も利用しているSNSは「YouTube」92.0%でトップとなった。次に「LINE」89.4%、「Twitter」79.0%、「Instagram」63.0%が続いた。「Facebook」22.6%となった。
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高校生利用のSNS、「TikTok」が全体より高い傾向に
高校生が利用しているSNSについて見ていく。高校生が最も利用しているSNSは「LINE」93.0%となった。次に「YouTube」92.5%、「Twitter」81.5%、「Instagram」67.0%が続いた。「TikTok」は全体の26.6%に比べ、33.5%と高い結果となった。一方で「Facebook」は全体の22.6%に比べ、12.5%と低い結果となっている。
TikTokはYouTube、LINE、TwitterなどのSNSと比較して利用者数は少ないが、中高生向けのターゲティングに適していると言われる。その理由として、拡散力の高さと、低コストで動画が作成可能であることが挙げられる。
TikTok自体は利用者数から見ても拡散力はそこまでないが、TwitterやInstagramなどの外部SNSにも動画を投稿できる機能があり、外部SNSの拡散によって多くのユーザーに見られる可能性が高い。また、TikTokは動画を容易に編集し投稿できることが特徴であり、企業広告としてTikTokのインフルエンサーを起用した場合、そこまでコストはかからないことも期待できる。
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大学利用のSNS、「Twitter」が全体より高い傾向に
次に、大学生が利用しているSNSトップは「YouTube」95.0%、次に「LINE」94.5%となった。「Twitter」は85.5%となり、全体の79.0%と比較して高い結果となっている。
Twitterは利用者数の傾向からも大学生などの若年層のターゲティングに適しているSNSの1つである。また、Twitter広告の特徴として、興味関心ターゲティングの精度が高く、2次拡散が期待できる点が挙げられる。
参考記事:Twitter広告とは?費用や種類・メリット、仕組みをわかりやすく解説
社会人のSNS利用は「Facebook」が全体より高い傾向に
続いて、社会人が利用しているSNSトップは「YouTube」92.0%、次に「LINE」89.5%、「Twitter」74.0%となった。全体と比較して「Facebook」が22.6%に対し、社会人は35.5%と高い結果となった。
Facebookは、広告活用においてターゲティングの精度の高さが特徴ではあるものの、若年層の利用率は他のSNSと比較しても低く、ユーザー数の多い40・50代へアプローチするSNSとして適しているのが現状である。
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SNSの男女別利用「Instagram」で大きな差
最後に男女別のSNS利用状況を見ていく。男性のSNS利用トップは「YouTube」91.8%、女性のSNS利用トップは「LINE」94.0%となった。「Instagram」利用は男性が50.8%に対し、女性が75.3%と、大きく差が出た結果となっている。
Instagramは画像や動画投稿をメインとしたSNSであり、他のSNSと比較してもユーザーのビジュアルに対する意識は非常に高い。広告活用としてのメリットは、ユーザーの興味・関心から詳細なターゲティングができること、若年層や女性ユーザーにリーチできる数が多く、企業アカウントへのフォローに対し積極的であることが挙げられる。
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今回の調査により、15歳~24歳の若年層のSNS利用状況が明らかになった。高校生、大学生、社会人、そして、男女で利用しているSNSに利用の違いがあることも分かった。各SNSのユーザーや広告の特徴を踏まえ、自社の商品・サービスのターゲットに適したSNS広告を設計していくことが重要である。