電通パブリックリレーションズの企業広報戦略研究所は、2020年6月に全国の生活者1万人を対象に「第5回魅力度ブランディング調査」を実施した。この調査は企業のコーポレートブランドの構成要素を「人的魅力」「財務的魅力」「商品的魅力」に分けて分析したものだ。
この調査により、現在の生活者が企業のどのような活動・事実に魅力を感じやすいのか、生活者に企業の魅力がどのように伝わっているのかなどが明らかになった。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
企業に感じる魅力は「人的魅力」がトップ。魅力を感じる項目は「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」
この調査では1万人の生活者に企業200社に対して感じた魅力を回答してもらい、その内容を「人的魅力」「財務的魅力」「商品的魅力」に分類した。結果は下のグラフの通りだった。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
この調査は2016年から毎年行われているが、「人的魅力」「商品的魅力」「財務的魅力」の順位は5年連続で同じだったらしい。
この5年間で世の中にはさまざまな変化があったが、この順位はそうした変化の影響を受けない不変的なものである可能性が指摘されている。
「人的魅力」は「企業を構成する個人や法人としての魅力」であり、リーダーシップや職場風土、ソーシャルイシューへの対応などを指しているという。
「財務的魅力」は「優れた財務的パフォーマンスやそれを支える仕組み・取り組みの魅力」、「商品的魅力」は「商品・サービスを通して伝わる魅力」であり、コストパフォーマンスや安全性、アフターサービス力や独創性などを示すらしい。
人的魅力の具体的な項目は5年連続で「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」だったという。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
上位5項目を2019年と比較すると、該当全項目でポイントが前年より上昇していることがわかる。全体的に見ても、企業の総魅力量は昨年よりも上昇していたという。
魅力的な業界ランキング1位は「海外自動車・自動車関連部品」。「情報通信コミュニケーション」が昨年から急上昇
今回の調査で対象となった企業200社を業界別に分類し、魅力度の回答結果を業界別にランキングしたのが下のグラフだ。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
今回1位となったのは「海外自動車・自動車関連部品」だった。昨年1位だった「飲料」は順位を落とし、今年は8位となった。
逆に急激に順位を上げたのが「情報通信コミュニケーション」だ。新型コロナウイルスによる外出自粛により、需要の変化が起きたことが大きく影響しているのではないかと推測される。
魅力を感じた際の情報源は「商品・サービスの直接体験」がトップ。魅力認知後に7割以上の生活者が何らかのアクションを起こすという結果に。
この調査では「企業の魅力をどのようなところで見聞きしたか」についても調査している。その結果が下のグラフだ。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
最も多いのは「リアル系」であり、その中でも「商品・サービスを直接体験して」がほぼ半数の48.6%だった。
また、魅力を感じた後の行動について調査すると、73.5%もの人が何らかのアクションをしていたことがわかった。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
最も多い行動は「ウェブサイトの閲覧」(28.7%)であり、次いで「購入または利用」(28.5%)という結果となった。また、ウェブメディアのリサーチについて年齢・性別を分析したところ、20代・30代の男性が多い結果になった。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)
「家族や友人に話した」は40代・60代の女性が多い結果となった。
参照元:電通PRの企業広報戦略研究所が、生活者1万人を対象とした「第5回魅力度ブランディング調査」結果を発表(企業広報戦略研究所)