帝国データバンクは、特別企画として「新型コロナウイルス感染症による企業の意識調査」をは 2020年8月18日~31日の期間に実施。有効回答企業数12,000社からの新型コロナウイルス感染症への見解を発表した。
出典元:新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(2020年8月)(帝国データバンク)
新型コロナウイルス感染症がもたらす業績への影響
同調査において、新型コロナウイルスの自社の業績への影響を尋ねた質問項目では、「既にマイナスの影響がある」と回答している企業が68.0%であるのに対し、「今後マイナスの影響がある」の回答は14.4%という結果となった。将来的なマイナス影響についての回答は3ヶ月連続で1割台となったことから、「先行きに対する不透明感は和らぎつつある」と同社は分析している。
一方、「プラスの影響がある」と回答した企業は全体の3.8%と少ないながら、前回7月の調査から0.7ポイント増えており、プラスの影響を認める企業が緩やかながら増えていることを指摘している。
また、「マイナスの影響がある」と回答した企業について、業種別では、「旅館・ホテル」が100%、ついで「飲食店」(93.7%)、「家具類小売」(93.3%)、 「輸送用機械・器具製造」(92.5%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(92.3%)という結果となった。
一方の「プラスの影響がある」と回答した企業については、業種別でスーパーマーケット等の「各種商品小売」が 38.3%と最も多く、その他、インターネット接続業などの「電気通信」(22.2%) 、「飲食料品小売」(20.3%) 、「医薬品・日用雑貨品小売」(16.7%)、「飲食料品・飼料製造」(13.0%)が上位を占める結果となった。
企業のデジタル施策への取り組みが加速
自社のデジタル施策への取り組み状況についての質問項目では、「取り組んでいる」と回答した企業は全体の75.5%という結果を示した。
デジタル施策の取り組み内容については、「オンライン会議設備導入」の回答が最も多く60.8%。その他、「テレワークなどリモート設備導入」(52.7%)、「ペーパーレス化の推進」(36.2%)、「SNSを活用した情報発信」(16.7%)、「電子承認(電子印鑑)の導入」(15.3%)、「オンラインセミナーなどの開催」(15.2%)などが上位を占めた。