「メディアレーダー」を運営する株式会社アイズは「コロナ禍と広告・マーケティング」の調査結果レポートを2020年7月22日に発表した。調査期間は2020年7月20日~7月21日。メディアレーダー会員225人より回答を得た。これにより、新型コロナウイルスの影響下における、企業の広告予算の実態が明らかとなった。
参照元:2020年下半期の企業の広告宣伝費は回復傾向 / 「コロナ禍と広告・マーケティング」調査結果レポート
緊急事態発令後、7割の企業に広告宣伝費の減少
まず、2020年4月~6月の自社・クライアントの広告宣伝費の減少について尋ねたところ、「はい」を選択した回答者は71.3%であった。政府の緊急事態発令後、7割の企業に広告宣伝費が減少していることが分かった。
参照元:2020年下半期の企業の広告宣伝費は回復傾向 / 「コロナ禍と広告・マーケティング」調査結果レポート
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緊急事態宣言解除後の7月以降、広告宣伝費は回復の兆し
次に、7月以降の自社・クライアントの広告宣伝費に影響があったか尋ねたところ、「減少した」と選択した回答者は48.6%であった。4~6月と比較し、広告宣伝費減少の回答は7割から5割以下と2割程度低くなっており、その上、広告宣伝費が「増加した」企業は1割程度あることから、広告宣伝費に回復の兆しが見られる結果となった。そのほか、「影響はなかった」企業は40.7%だった。
参照元:2020年下半期の企業の広告宣伝費は回復傾向 / 「コロナ禍と広告・マーケティング」調査結果レポート
月以降の広告宣伝費が「増加した」と選択した回答者に対し増加の要因を聞いたところ、「緊急事態宣言解除の影響」が54.8%と最多。次いで、「広告宣伝費の繰り越し」が48.4%、「10万円の特別定額給付金による消費機会増加への期待」が9.7%となった。緊急事態宣言解除のタイミングで、4~6月に消化できなかった広告宣伝費の促進が進んだことが増えた要因となった。
参照元:2020年下半期の企業の広告宣伝費は回復傾向 / 「コロナ禍と広告・マーケティング」調査結果レポート
今後強く求められる広告・マーケティングは「費用対効果」が76%
緊急事態宣言の解除後、広告宣伝費に回復の兆しが見られるものの、依然として厳しい状況が続いている。企業の広告・マーケティング担当者は今後どういうことが求められていくのだろうか。
今後の広告・マーケティング手法に強く求められるものを何か尋ねたところ、「費用隊効果」が75.9%と最多で、2位以下と30ポイント差をつけた結果となった。次いで、「リーチ力」が45.5%、「ブランドコミュニケーションへの適性」が44.9%と続いた。
広告宣伝費が限られる中で、目的とするゴールに対しての費用と効果をより厳しく見られていく。また、確実にユーザーにリーチでき、かつ、無駄のないコミュニケーションの最適化も重要であることが明らかになった。
参照元:2020年下半期の企業の広告宣伝費は回復傾向 / 「コロナ禍と広告・マーケティング」調査結果レポート
調査の結果、コロナ禍で企業の7割で広告宣伝費が減少していることが明らかになった。一時より回復の兆しは見られるものの、限られた広告宣伝費においては、費用対効果が強く見られるようになるだろう。そして、確実にユーザーに届く、無駄のないコミュニケーションが企業の広告・マーケティングに求められている。