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Googleが提唱するマーケターに向けたデジタルキャンペーン5つの原則を解説

2020.9.24
読了まで約 3

膨大な情報に囲まれあらゆるものが激しく変化する現在、マーケティングにおいても時代の流れに対応する施策が求められます。マーケティングの本質的な役割はいつの時代も変わらず、生活者一人ひとりのニーズを理解し適切なメッセージを届けていくことです。しかし、そのアプローチ方法は時代にあわせて変えていく必要があるのです。

この記事では、マーケターに向けてGoogleが提唱する、デジタルキャンペーンの効果を高める5つの原則をご紹介します。

原則1. 常に生活者の立場で考える

1つ目の原則は、常に生活者の立場で考えることです。

マーケティングにおいてブランド認知を高めることは大切ですが、さらに重視すべきは「生活者の暮らしを豊かで快適なものにできるか」という点にあります。そしてそのためには、生活者の潜在的な本音であるインサイトを正しく理解しなければなりません。

現在は新しいデジタルソリューションが開発されたことで、時間をかけずに生活者の興味や意向、ユーザー層やマーケット動向を把握できるようになりました。 たとえば、「Google Surveys」を利用すれば特定のグループに向けたアンケートを即時実施でき、回答者のユーザー属性を限定することができます。また、「Googleトレンド」は特定の期間にどのようなキーワードが検索されているかユーザーの検索動向を調べられるツールで、リアルタイムで話題になっているニュースやトピックを把握できます。

従来は調査してから結果がわかるまでに時間を要し得られるサンプルもわずかでしたが、デジタルソリューションであれば生活者のインサイトを素早く読み解くことができるのです。

原則2. メディアの利用状況を把握する

2つ目の原則は、生活者が接触するメディアの利用状況を把握することです。

かつては限定的なチャネルでメッセージを伝えるのみでしたが、現在はどのチャネルが最も効果的にターゲットへアプローチできるか考える必要があります。

Googleのモバイル決済アプリ「Tez」のリリース時には、アプリの紹介キャンペーンを採用したことで短時間に3億5,000万件もの決済が発生しました。現在は購入の意思決定の際にモバイルが多く使われていることを把握していたため、マーケティング予算を適切に振り分け、その成果を最大化できたということです。

原則3. クリエイティブを個別にカスタマイズする

3つ目の原則は、クリエイティブを生活者一人ひとりにカスタマイズすることです。

これまでの生活者はブランドの発信を受け取るのみの受動的な立場でしたが、現在は主導権を握る立場へと変化しています。マーケティングにおいては生活者に選ばれる施策が必要になり、そのためには一人ひとりのニーズを満たすカスタマイズをしていかなければなりません。

生活者の気持ちに寄り添うには、隠れた本音であるインサイトを明らかにする必要があります。

現在のデジタル戦略ではリアルタイムで生活者のインサイトへのアクセスが可能で、すぐにマーケットの動向を把握できるようになりました。ユーザーごとのクリエイティブを制作したうえで、さらに情報を適時調整しながら発信することができるのです。

原則4. 納得できるまでテストする

4つ目の原則は、デジタルキャンペーンの成果を正確に測定するために、納得できるまでテストを重ねていくことです。

現在はさまざまなテスト配信が可能になり、本格運用の前に複数バージョンのクリエイティブをテストしてユーザーの反応を見たり、最も効果のあったチャネルを特定したりできるようになりました。

また、こうしたテストは大規模なものだけでなく、小規模なテストであっても効果を実感できます。ドラフトとテスト配信、エリア別配信によるA/Bテストなど、さまざまなテスト配信ツールを活用すればユーザーの固定化を防ぎ、訴求力のあるメッセージを配信できる可能性が高くなるでしょう。

関連記事:ABテストとは? 4つの種類とやり方、仕組みをわかりやすく解説

原則5. 一貫性のあるブランドストーリーを作る

5つ目の原則は、一貫性のあるブランドストーリーを作ることです。

今日のユーザーはさまざまなプラットフォームや端末、画面からウェブサイトにアクセスし、必要な情報を収集しています。そのため、タッチポイント(顧客接点)によってはブランドストーリーが繰り返されたり、途中から始まったりということは避けなければなりません。すべてのタッチポイントで一貫したブランドストーリーを作る必要があるのです。

しかし、ブランドや制作会社、広告代理店がそれぞれ違った方向を見ている場合、一貫性のあるストーリーは構築できません。

そこでGoogleでは、メディアテクノロジー、インサイト、クリエイティブの専門家が一丸となるクリエイティブインキュベーター制度を導入しました。これは各エキスパートが連携し一貫した指針に基づいた作業を行うことで、質の高いクリエイティブを作るというものです。

Googleによると、こうした連携の80%がサービスの認知度向上につながっており、訴求力のあるストーリーの提供に成功したということです。

まとめ

◆マーケティングの効果を最大化するには、時代の流れとともにマーケティングのアプローチ方法も変化していく必要がある。

◆Googleが提唱するデジタルキャンペーンの原則は以下の5つである。

1.常に生活者の立場で考える
2.メディアの利用状況を把握する
3.クリエイティブを個別にカスタマイズする
4.納得できるまでテストする
5.一貫性のあるブランドストーリーを作る

◆デジタルを活用することで、現在の生活者のインサイトが把握できるだけでなく、マーケティングのキャンペーン展開にも大きな影響を与えるだろう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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