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マーケティング施策にSDGsを採り入れるべきと考えるマーケターは7割以上。一方で、施策に取り入れるマーケターは3割に(ジャストシステム調査)

2020.9.7
読了まで約 3

ネットリサーチサービス「Fastask」を展開する株式会社ジャストシステムは、「マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査」の結果を2020年8月19日に発表した。調査期間は2020年7月8日~14日。「企画・マーケティング・販売促進」を担当していると回答した20歳から59歳会社員の男女348名から回答を得た。

この調査により、マーケターがSDGsに対する意識と取組みの実態が明らかになった。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

SDGsを認知しているマーケターは全体の6割弱、上場企業は7割弱に

SDGs(持続可能な開発目標)は、 2015年9月の国連サミットで誕生した、17のゴール・169のターゲットから構成される国際目標である。地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、その対象は発展途上国から先進国まで含まれる。日本でも、外務省が「ジャパンSDGsアワード」を公募するなど積極的に取り組んでいるテーマだ。

参考:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

https://www.profuture.co.jp/mk/column/9562

最初に、2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標「SDGs」について知っているかどうかを尋ねた。「知っており、他の人にも内容を説明できる」の24.7%、「知っているが、他の人に説明できるほどではない」の33.0%とあわせて、57.7%が認知していることが分かった。上場企業では67.3%、非上場企業では52.6%と14ポイントの差が出た。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

 

SDGsに対するマーケターの理想と現実に乖離

次にSDGsを知っているマーケターに対し、マーケティング施策にSDGsを採り入れるべきか尋ねた。「思う」と回答したマーケターは32.3%となり、「やや思う」の43.8%とあわせて、7割以上が施策の採り入れに肯定的であることが分かった。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

マーケターの意識は明らかになったが、取り組みの実態はどうだろうか。 先ほどの回答者に、マーケティング施策にSDGsを採り入れているか聞いたところ、「はい」と答えたマーケターは32.3%にとどまった。上場企業では41.6%と、非上場企業の18.7%の2倍以上の結果となっている。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

SDGsの誕生により、企業はCSRといった自社の利益還元ではなく、企業の経済活動自体が持続可能性であるかどうかということを強く求められるようになった。SDGsに基づく事業やステークホルダーとのコミュニケーションは、それだけで企業価値を高め、社会的な利益を追求する企業の姿勢を見せる。それは、自社のブランディングに大きく貢献する。上場企業がステークホルダーとの関係構築を目的として、マーケティング施策にSDGsを積極的に採り入れている現状が調査から見えてきた。

参考: https://www.profuture.co.jp/mk/column/9562

https://c.kodansha.net/news/detail/34948/

SDGsをマーケティング施策に採り入れる課題に「費用対効果の明確化」

最後に、SDGsをマーケティング施策に採り入れるべきと考えているマーケターに対して、課題を聞いたところ、「費用対効果の明確化」が50.3%で最多。次いで、「経営層の理解」が49.7%、「知見やノウハウ」が44.4%となった。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

マーケティング施策に限らず、企業が取り組むSDGsプロジェクトの成功はKPIとKGIの設定がカギを握る。SDGsに描かれた目標に漠然と取り組むのではなく、自社の事業や強みから取り組めるゴールを抽出し、独自の目標を設定することで「費用対効果」の課題もおのずとクリアできるのではないだろうか。

参考: https://c.kodansha.net/news/detail/34948/

今回の調査により、マーケターのSDGsへの意識と取り組みの実態に大きな乖離があることが明らかになった。マーケターとSDGsとの距離は決して近いとは言いがたいが、マーケティングの観点から自社の事業や強みを見つけ、SDGsに取り組んでいくことが結果的に自社に様々なメリットをもたらすかもしれない。

参照元:76.1%のマーケターがSDGsに取り組むべきとするも、実態は約3割。マーケターのSDGsへの取り組みに関する実態調査

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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