ホームページを自社内で内製する場合にCMSが役立ちます。HTMLやCSSの知識がそれほどなくともwebサイトの管理や更新が可能になり、かつ、効率化することから、運用面でも役立ちます。
すでに多くの企業がコストダウンや効率面からCMSを導入しています。
今回は、企業が公式ホームページを構築する際に役立つ代表的なCMSをご紹介します。
ホームページを構築できるCMSとは
CMSとは「Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)」の略で、Webサイトの構築から、管理や更新などの運用面でも役立つシステムのことです。
ホームページを構築するには、HTMLやCSSなどのマークアップ言語を用いてファイルを生成し、サーバーにアップロードするという作業を行う必要があります。
その点、CMSは、主にwebブラウザ上などの簡単な作業でページを自動生成し、即時アップロードが可能です。
またリッチで技術が高いものが必要なホームページは、制作にHTMLやCSS、システムの専門知識が必要になりますが、CMSの中には、そうした専門知識をそれほど必要とせず構築が可能なものもあります。
関連記事:CMSとは?利用目的やメリットデメリット・基本機能を初心者向けに分かりやすく解説
CMSを活用するメリット
CMSを企業が導入してホームページの構築、運用を行うメリットとして、先述の通り、専門知識がほぼ必要ないケースでも対応可能な点があります。
また、CMSの構築のみ制作会社などに依頼し、CMS設置後の運用は自社内で行うことでコスト削減につながるというメリットもあります。
デザイン変更の際にもテンプレートを変更するだけで済むケースもあります。
さらに、多くのCMSは、SEO対応していることが多いことから、SEO対策がしやすい点もメリットといえます。
企業のCMS導入状況
こうしたメリットを受け、多くの企業はCMSを導入しています。
世界中のwebサイトのうち、約半数がCMSによって構築されているともいわれており、世界的にCMSは進んでいます。
W3Techsの統計では、CMSの中でもシェアの高いWordPressはインターネット上のすべてのwebサイトの約37%を占めています。
このことを踏まえれば、CMSによる企業ホームページ構築・運用も進んでいると考えられます。
一方で、CMSを使わずに運用している企業もあります。それはセキュリティ面の懸念やコストダウンが必ずしも実現しないことなどが背景にあります。
ホームページ構築に役立つ代表的なCMS
CMSは、うまく自社に合ったものを活用することで、大いにメリットを得られることでしょう。そこで、企業のホームページ構築に役立つ、代表的なCMSを5つご紹介します。
1.WordPress(ワードプレス)
世界的に使用されているオープンソース型のCMSです。無料でダウンロードして、自分で用意したサーバーにアップロードし、設定の上、利用できます。
以前はブログを構築するツールとして使用されていましたが、今では広くホームページやECサイトなどに幅広く使用されています。
基本的にブログを作成するツールであるため、記事の作成が容易で、更新性にも長けています。
デザインも、テンプレートを差し替えるだけで柔軟に変更可能です。
また、プラグインを導入することで、機能を拡張していくことが可能です。
中にはSEOに関するプラグインもあり、導入することにより、SEO対策も容易に行えます。
2.Joomla!(ジュームラ!)
WordPressと同様、無料で利用できるオープンソース型のCMSで、日本よりも海外で多く利用されています。
海外では政府機関などでも利用されているだけあって、信頼性が高いと評価されています。
WordPressと同じくブラウザ上で操作するだけでホームページの更新が可能です。
WordPressよりも機能や拡張性が高く、やや上級者向けといわれるため、WordPressでは機能的に物足りない場合に検討してみると良いでしょう。
3.MODX(モドエックスまたはモッドエックス)
MODXは、オープンソース型のCMSで、国内外で利用されています。
高機能、多機能が特徴で、無料で利用可能です。
国内外で利用されており、EvolutionとRevolutionの2種類がある中で、Evolutionは多数のユーザが存在し、動作が軽いといったメリットがあります。
デザインの自由度が高いことで評価が高いCMSです。
4.BlueMonkey(ブルーモンキー)
日本国内の会社が提供している法人向けのCMSツールです。
特に中小企業向けに作られており、マーケティングオートメーションツールやオウンドメディア構築ツールが備わっているなど、企業のホームページ運用がしやすいのが特徴です。
セキュリティの観点からオープンソースのCMSではむずかしいといった場合にも、BlueMonkeyであればセキュリティ体制が整っていることから、安心して使用できます。
プランごとに設定されている料金を支払って利用します。
5.BiND Cloud(バインドクラウド)
BiND Cloudは、web制作ソフトのクラウドサービスです。
国産CMSで、ランニングコストのみでホームページの制作が可能です。
簡単な動作で編集が可能で、画像編集もでき、ロゴ作成に必要なフォントや写真素材も用意されています。
ビジネス向けの豊富なデザインテンプレートにも特徴があります。
オフラインでの作業も可能なメリットがあります。
今回ご紹介したCMSは、ごく一部ではありますが、代表的なCMSです。
これらを参考にしながら、自社ホームページのイメージや目的を明確にし、運用面も含めて、最も適したCMSを選ぶことが重要です。
まとめ
◆CMSとは「Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)」の略で、Webサイトの構築から、管理や更新などの運用面でも役立つシステムのこと。
◆CMSのメリットは、専門知識がほぼ必要ないケースでも簡単にwebサイトの構築から運用が可能なこと、運用コスト削減につながること、デザイン変更の際にもテンプレートを変更するだけで済むこと、SEO対策がしやすいことなどがある。
◆ホームページ構築向けの代表的なCMSには、WordPress(ワードプレス)、Joomla!(ジュームラ!)、MODX(モドエックスまたはモッドエックス)、BlueMonkey(ブルーモンキー)、BiND Cloud(バインドクラウド)などがある。自社に合ったCMSを活用したい。