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より効果的なマーケティング戦略にするためのチャルディーニの法則とは?

2020.5.8
読了まで約 3

マーケティング分野で幅広く周知・活用されている「チャルディーニの法則」。
アメリカの社会心理学者であるロバート・B・チャルディーニ氏が自身の著書の中で提唱している法則であり、人間の行動に影響を与える要素を心理学の目線から分析しています。

この記事では、チャルディーニの法則を形成する6つの要素について解説するとともに、ビジネスで応用される具体的な活用事例をご紹介します。
人が行動を起こす心理を理解することで、より効果的なマーケティング戦略を練ることができるでしょう。

チャルディーニの法則とは

チャルディーニの法則とは、アメリカの社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏が提唱した、人の行動に影響を与える心理法則のことです。
マーケティングに応用される心理学書として有名な同氏の著書「影響力の武器」に書かれており、どのような心理がはたらくと人は行動を起こしやすいのか心理学の面から解説しています。

ビジネスやプライベートなどあらゆるシーンで、人間は常に「決断」をしています。
それは意識的にしているものばかりではなく、例えば起床時間や夕食のメニューなど、何気ない日常の中でも「決断」を繰り返しながら生きています。

この「決断」をビジネスの成果として求めるのがマーケティング分野です。
マーケティングにおける「決断」とは、商品やサービスを顧客に「購買」「成約」させること。
顧客を購買行動に導く術を知るには、顧客の行動に影響を与える要素や心理を理解しておく必要があります。

チャルディーニの法則を形成する6つの要素は以下の通りです。

チャルディーニの法則の6つの要素

1. 返報性
2. 一貫性
3. 社会的証明
4. 好意
5. 権威
6. 希少性

上記6つの要素が揃えば顧客の行動に影響を与え、「購買」や「成約」という決断に導けるというのがチャルディーニの提唱する心理法則なのです。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

人の行動に影響を与える6つの要素と心理


チャルディーニの法則を形成する6つの要素とその心理をご紹介します。

返報性(reciprocation)
人からの親切にはお返しをしなければならないという心理。
人は、親切を受けたにもかかわらず、何もせずそのままにしておくことを「気まずい」と感じます。

一貫性(consistency)
自分が一度決めたことは貫き通したいという心理。
人は、自分の考えや行動をすぐに変える人は信用できないと感じます。

社会的証明(social proof)
第三者からの評価・評判を自身の判断基準にする心理。
人は、社会的に評価の高いものは良いもの、低いものは悪いものと判断しがちです。

好意(liking)
好印象の人や親しい人からの依頼には応じやすいという心理。
人は、好印象の人からの要求にはすんなり応じ、そうではない人からの要求には応じにくい一面があります。

権威(authority)
肩書きのある人、社会的に影響力のある人からの言動や行動は正しいとする心理。
人は、社会的に認められる人の発信であれば真偽を確かめずとも「正しいもの」と判断しがちです。

希少性(scarcity)
珍しいものや残り少ないものに価値を見出す心理。
人は、「期間限定」や「限定○個」など常に得ることはできないものに対して心が惹かれます。

 

ビジネスにおけるチャルディーニの法則の具体的な活用事例

チャルディーニの法則はマーケティングや営業において広く周知・活用されています。
あらゆるマーケティングの手法を用いたとしても、購買や成約に結び付けないことには意味がありません。この「最後の一押し」を決めるヒントがチャルディーニの法則には詰まっています。

チャルディーニの法則の活用事例

商談の場において、顧客の求める情報はどんなに小さなことでも提供し続ける必要があります。
これは「返報性」を狙う行動であり、さまざまな情報を与えることで一種の貸しとなり、「あれだけ情報をくれたのだから」と話を聞いてもらえるかもしれません。
顧客の警戒心がなくなるため「好意」にも結び付きます。


また、商品をアピールする際には「社会的証明」として第三者からの評判や「希少性」を持ち出し、商品が魅力的なものであると顧客の心理に植え付けます。
顧客が決断に迷う場合は、立場が上の上司に同行してもらうことで、「権威」を高めていきます。
さらに、購買や成約に結び付けられた後も顧客の持つ「一貫性」の心理に働きかけ、商品やサービスの継続、いわゆるリピートを狙っていきましょう。

このように、ビジネスではさまざまなシーンでチャルディーニの法則を取り入れることができます。
6つの要素をすべて取り入れるのは難しいかもしれませんが、できる限り応用し顧客の購買行動を促しましょう。

 

まとめ


◆チャルディーニの法則とは、アメリカの社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏が提唱する、人を説得し行動に移させるための心理法則である

◆チャルディーニの法則は、「返報性」「一貫性」「社会的証明」「好意」「権威」「希少性」の6つの要素から形成されている

◆「購買」や「成約」を成果とするマーケティング分野において、チャルディーニの法則は広く周知・活用されている

 

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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