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CRMとは?分析の役割と事例でマーケティング戦略の基礎を徹底解説!

2019.4.15
読了まで約 3

マーケティングの場面では、いたるところに、英単語の頭文字を並べた言葉が登場します。

多くはアルファベット3文字で、おなじみの「CRM」もその一つです。

今回は「CRM」について、意味や分析の役割に触れながら、マーケティング戦略をご説明します。

 


「CRM」とはマーケティング手法の一つ!

CRM」とは、「Customer Relationship Management」の頭文字をとったもので、日本語では「顧客関係管理」や「顧客情報管理」といわれます。

単なる顧客管理のシステムと思われがちですが、本来は、顧客の情報を一括管理して、その情報を分析し、企業の営業戦略に活用するマーケティング手法の一つといえます。

このようなマーケティング手法が可能となった背景には、ITシステムの普及が挙げられます。

進化したITシステムにより、これまで企業には見えなかった不特定多数の顧客が個別にクローズアップされ、それぞれが「個」の存在として可視化できるようになりました。

具体的には顧客情報(企業情報)、担当者情報はもちろん、これまでの購買履歴や商談スタイルなどの情報から購買行動パターンを分析します。

購買行動パターンの分析により、結果的に顧客との1対1のマーケティングの実現が可能になったのです。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

 


「CRM」の分析の具体例(RFM分析)

実際に「CRM」で行われている分析にはどのような手法があるのでしょうか。

「デシル分析」、「RFM分析」「行動トレンド分析」などさまざまな手法がある中で、ここでは一つ具体例を挙げてご説明します。

●RFM分析でマーケティング戦略を立てる

RFM分析とは、以下の内容をもとに、顧客をグループ分けていく分析です。


・Recency(最新の購買日)
最近の購買日の日付をもとに、顧客を5つのグループに分けます。購買日が直近である企業が上位グループとなります。

・Frequency(購買頻度)
購買頻度をもとに、同じく顧客を5つのグループに分けます。購買頻度が高い企業が上位グループとなります。

・Monetary(購入金額)
これまでの購入金額で、顧客を5つのグループに分けます。購入金額が高い企業ほど上位グループとなります。

それぞれの上位グループに属している企業が、優良顧客といえるでしょう。

これら3つの値をそれぞれ組み合わせて分析していく場合もあれば、3つの値をすべてあわせて総合ランクとして考える方法もあります。

重要なのは、何を目的に顧客を分析するのかを明確にしなければならないということです。

たとえば優良顧客グループに属していてもR値が低ければ、その企業と最近取引がないことを表します。

つまり顧客が他社との取引へと流れている可能性があるわけです。

またR値とF値が高いものの、M値が低い場合は、直近も含めて何度も購買履歴があるものの、購入金額が低いという状況であると分析できます。

このような顧客に対しては、定額制などのサブスクリプションモデルを導入することも検討できます。

 


「CRM」は新規顧客の開拓と優良顧客の育成ができる!

実際に「CRM」によるマーケティング戦略でどのような効果が期待できるのでしょうか。

まず「CRM」のシステムにより顧客情報の一元化が可能となります。

つまりこれまでマーケティング部門や、営業部門で独自に行われていた顧客対応が分断されません。

互いの部門がリンクすることで、「見込み客」を育成して、新規顧客を獲得できる可能性が高くなります。

とくにBtoB企業では、意思決定までのプロセスが非常に大事になってきます。

顧客が個人であれば即決も可能ですが、企業である場合は、社内での検討後、上層部の意思決定という段階が想定されます。

これらのプロセスのどの段階にいるかで、アプローチ方法も変わってくるのです。

「CRM」であれば、それぞれの段階で効果的なアプローチ方法が用意できます。

というのもこれまでの新規顧客を獲得した成功事例から、それぞれの段階で最適なマーケティングツールを紐づけしておくことが可能だからです。

さらにこのマーケティングルールの改善を続けて行えば、短期間でより成功率が高まる戦略へとブラッシュアップすることができるといえます。

また「CRM」により、現在の顧客を優良顧客へと育成することも可能です。

とくに現在はインターネットの普及により、企業担当者も個人と同様に、さまざまな商品やサービスの比較検討が容易となりました。

ただ付加価値もなく、価格だけで勝負すれば、低価格の商品やサービスへと流れて、顧客が離れる可能性もあります。

しかし「CRM」によって顧客の購買行動パターンなどを分析すれば、より顧客のニーズに合った商品やサービスの提案が行えます。

顧客情報の分析には明確な目的が必要です。

分析データをもとに策定されたマーケティング戦略は、人的、物的資源を効率的に割り当てることができ、期待以上の結果を出すことができるでしょう。

 

まとめ


◆「CRM」の出発地点は「顧客ファースト」の視点。

現在、多くのビジネスモデルは、これまでのプロダクトエコノミ―から、「顧客」中心へと移行。

◆「CRM」のシステムを導入するだけでは、効果は期待できない。

◆顧客情報を分析し、ベースとして策定したマーケティング戦略を、全社で共有し実行に移すことができる体制づくりが必要。

◆これが徹底できれば、他社との差別化も自然と明確になる。

◆「CRM」によるマーケティング戦略を推進する部門を立ち上げ、意識改革から行うことがお勧め。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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