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クラウドとは!今更聞けない初心者でも分かる意味を解説!

2023.8.3
読了まで約 6

ITの分野では、「クラウド」と呼ばれる技術が年々注目を集めるようになってきました。
データの保管やソフトウェアの利用など、クラウドの仕組みを利用したサービスも増えつつあります。しかし、「クラウド」という言葉を見聞きする機会が増えてきているものの、その意味をあまり理解していない人もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、クラウドの言葉の意味や種類、メリットやデメリットについて解説します。
クラウドについてよく知らない人や、概要は知っているものの詳しく説明はできないという人は、本記事を読んでクラウドについて理解しましょう。

クラウドとは?

クラウドとは、ネットワークを経由してストレージやソフトウェアを使う概念のことを言います。ストレージを例にすると、クラウドによって、データの保存場所がこれまでと大きく変わってきたという背景があります。

これまでデータの保存は、パソコン上に保存するか、USBメモリや外付けハードディスクなどに保存するのが一般的でした。

この場合、外出先でデータにアクセスしたい場合は、パソコンやUSBメモリ、ハードディスクを持ち歩く必要があります。

しかし、インターネットの接続回線の速度向上と大容量通信が可能になったことによって、離れた場所に設置したストレージにデータを保存し、インターネット回線を経由して離れたストレージのデータを取り扱う方法が普及してきました。

データセンターなどの離れた場所にストレージが設置されていることを、「雲(cloud)」にデータがあるとみたてて「クラウド」と呼ばれています。ストレージの利用のほかに、ソフトウェアや仮想OSなどのサービスなども、クラウドによって提供されているものがあります。

クラウドの種類

クラウドのサービス提供形態には、下記の3つの種類があります。

● パブリッククラウド
● プライベートクラウドハイブリッドクラウド

それぞれ順番に解説します。

パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、クラウド提供事業者の構築した環境を、申し込んだ個人・企業と共同で利用するタイプのクラウドのことを言います。

誰でも申し込んで利用でき、コストも低いため気軽に利用できますが、後述のプライベートクラウドのように、クラウド事業者が用意した環境に対するカスタマイズはできません。

主なパブリッククラウドには、「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」などがあります。

プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、自社でクラウド環境を構築して利用するタイプのクラウドのことを言います。

自社の利用目的に合わせたカスタマイズができるメリットがありますが、パブリッククラウドと比べて、システム構築部分にコストがかかるというデメリットがあります。

社員数が多く、システムを統一して運用していきたい場合やセキュリティを高めたい場合は、プライベートクラウドが適していると言えるでしょう。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドとは、上記のパブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて使うクラウドのことを言います。たとえば、お客様情報などの重要なデータはプライベートクラウドで取り扱い、それ以外の業務データはパブリッククラウドを利用するといったクラウドの利用方法があります。

プライベートクラウドにはセキュリティが高いメリットがあり、パブリッククラウドには共有範囲が広いことがメリットです。両者のメリットを「良いとこどり」して利用できるのがハイブリッドクラウドです。

ただし、パブリッククラウドやプライベートクラウドに比べて管理が複雑になり、利用者も不便を感じることがあるというデメリットもあります。

関連記事:www(ワールドワイドウェブ)とは! 意味や機能を解説します!

クラウドに関して知っておくべき特徴とメリット

クラウドを利用する際には、サービスの特徴とメリットを押さえておくことをおすすめします。クラウドには、主に下記3つの特徴があります。

● 初期費用を削減できる
● サービスを迅速に導入できる運用負荷を軽減できる

それぞれ順番に解説します。

初期費用を削減できる

クラウドには、サービス導入にかかる初期費用が削減できるメリットがあります。たとえば、社内でデータ共有のためのサーバーを購入し、ネットワークを構築する場合、初期費用に高額な費用がかかることが一般的です。

しかし、クラウドサービスに申し込み、オンラインストレージを利用すれば、高額な初期費用はかかりません。サーバーを導入したいものの、あまり初期費用はかけたくない企業にとってクラウドの利用はおすすめです。

サービスを迅速に導入できる

クラウドは、非常に迅速にサービスを導入できます。なぜなら、自社で設備や環境構築などの準備が必要ないからです。

クラウドの場合、クラウド事業者へサービスの申し込みを行えば、すぐにサービスを利用できます。自社でサーバーを構築したり、社員全員へのソフトのインストールを行ったりするには、時間と手間がかかります。

クラウドサービスの場合、そのような稼働をかけることなくすぐに同様のサービスが利用できます。

運用負荷を軽減できる

クラウドであれば、運用に関する負荷を軽減できます。たとえば、自社でストレージ環境を整えた場合、定期的なメンテナンスや、セキュリティに関する監視・保守などの運用負荷がかかります。

トラブルが起こった場合に、自社で対処しなければならないため、その分の稼働もかかります。クラウドであれば、それらの運用はクラウド事業者が行うため、自社でかかる運用負荷を大幅に軽減できます。

ストレージやソフトウェアに対するトラブルシューティングに自信のない企業にとってもクラウドの利用はおすすめです。

また、リモートワークやテレワークの増加に伴い、クラウドは非常に重要な役割を果たしています。以下で詳しく説明します。

クラウドサービスは、インターネット接続があればどこからでもアクセス可能です。これにより、従業員はオフィスにいなくても、自宅や移動中でも仕事を続けることができます。

クラウドベースのツールを使用すると、チームメンバーは同じドキュメントを同時に編集したり、コメントを残したりすることができます。これにより、物理的に離れた場所にいる時でも効率的に協力することが可能になります。

クラウドサービスを使用すると、企業は物理的なサーバーやハードウェアの購入と維持にかかるコスト削減も可能となります。

クラウドサービスは、ビジネスの需要に応じてリソースを迅速に増減することが可能です。これにより、リモートワークの需要が急増した場合でも、企業は迅速に対応することができます。

知っておくべきクラウドのデメリット

手軽な利用と運用が可能なクラウドですが、一方で下記のようなデメリットもあるので覚えておきましょう。

● カスタマイズ性は低くなる
● セキュリティリスクはある
● サービスが廃止された場合は乗り換える手間がかかるそれぞれ順番に解説します。

カスタマイズ性は低くなる

クラウドは、あまり自由なカスタマイズができません。自社でサーバー環境を構築する場合は自分で必要な設備を用意するため、自社の環境に合わせたハードウェアの用意ができ、設定も自由に行えます。

しかし、クラウドの場合は事業者が提供する環境を使うことになるため、自社の環境に合わせて、ハードを変えたり設定を変えたりすることはできません。そのため、クラウドでできないことは運用でカバーするなど、業務をある程度クラウドの機能に合わせて工夫していく必要があります。

セキュリティリスクはある

クラウド事業者が管理しているクラウド環境は、常に一定レベルのセキュリティ対策が施されています。しかし、必ずしも100%安心であるとは言い切れません。

なぜなら、クラウド自体がインターネット経由で利用する場合が多く、ハッキングなどを受けるリスクがあるからです。そのため、社内で利用するクラウドサービスについては、ID・パスワードなどの認証情報を適切に管理することが大切です。

また、データは、保存時、転送時、使用時の各段階で暗号化する必要があります。これにより、データが不正にアクセスされた場合でも、情報が読み取れないように保護されます。

アクセス制限もセキュリティを保持するためには有効な手段です。クラウドサービスでは、誰がどのデータにアクセスできるかを厳密に制御する必要があります。パスワード、二要素認証などのユーザー認証と、読み取り専用、書き込み可能などといったアクセス権限の管理を通じてアクセス制限をすることができます。

サービスが廃止された場合は乗り換える手間がかかる

クラウドは、サービス自体が廃止される可能性もあり、廃止された場合は乗換に手間がかかります。サービスが廃止されてしまうと、クラウド上で保存されたデータを他のサービスに移行しなければいけません。

データをスムーズに移行できればいいのですが、移行先のクラウドが対応していない形式のデータがある場合、わざわざデータを変換したり、移行できなかったりすることがあります。

また、大容量のデータ移行となるため、移行に時間がかかる場合もあります。クラウドは、サービス終了のリスクもあることを念頭に置きながら利用する必要があります。

関連記事:データサイエンスとは!意味や概念をわかりやすく解説!

クラウドサービスの例

クラウドを使うことで、これまでローカルで行っていたさまざまな作業を、場所を選ばず行えるようになりました。クラウドで行える作業には、大きく分けて下記の3つに分類されます。

SaaS
・PaaS
・IaaS

それぞれ順番に解説します。

SaaS

SaaSとは、「Software as a Service」の略で、ソフトウェアの機能を、インターネット回線を通じて提供するサービスのことを言います。

これまでソフトウェアを利用するためには、ソフトを購入してパソコンにインストールして利用するのが一般的でした。

SaaSの場合は、サブスクリプション契約などで申し込み、ブラウザベースでソフトを動かせたりするため、インターネット回線が使える場所からであれば、どこからでも操作が可能です。

SaaSには「Microsoft 365」や「Google Workspace」「弥生会計オンライン」など数多くのサービスが存在します。

PaaS

PaaSとは、「Platform as a Service」の略で、クラウド上で、アプリケーションの開発環境などのプラットフォームを提供するサービスのことをいいます。

このプラットフォーム部分には、OS、ミドルウェアなどがあります。PaaSは、主にアプリケーション開発者の間で使われることが多いですが、自前で開発環境に必要なサーバーやデータベースを整える必要がなく、オンラインで使用できるのが魅力的です。

主なPaaSには「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」などがあります。

IaaS

IaaSとは、「Infrastructure as a Service」の略で、ネットワークや共有ディスク、仮想サーバーをクラウド上で提供するサービスのことをいいます。

上記のPaaSに包含されますが、PaaSが、ミドルウェア、OSなどもクラウド事業者の責任範囲と なっているのに対し、IaaSは主にインフラまわりである、ネットワークやサーバーなどがクラウド事業者の責任範囲となっている点が異なります。

IaaSでよく使われているサービスとしては、PaaSと同様、「Amazon Web Service(AWS)」や「Microsoft Azure」が代表的です。

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まとめ

本記事では、クラウドについて、意味や種類、メリット・デメリットなどを解説しました。

ストレージやソフトウェア、アプリケーション開発環境を、時間や費用をかけずに利用できるクラウドサービスは、どんどん利用が拡大しつつあります。また、場所を選ばず利用できるクラウドサービスは、近年のリモートワークの影響もあり、今後も注目される可能性がある利用形態です。本記事でクラウドに関する概要を理解しておき、ビジネスシーンに合わせてクラウドサービスを活用していきましょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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