皆さんは「プレスリリース」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?何気なくテレビのニュースや企業のホームページを見たり、マーケティングや広報について学んでいるとプレスリリースという言葉を目にすることは少なくないでしょう。しかし、日常生活で頻繁に使う機会は少なく、言葉を聴いても「プレスリリースって何だろう?」と思われる方は少なくないと思います。
そこで、今回の記事ではプレスリリースについて、以下のトピックについて徹底的に解説します。
・プレスリリースとは
・プレスリリースのメリット
・プレスリリースの注意点
・プレスリリースを成功させるポイント
この記事ではプレスリリースの概要から実施するメリットについての解説をお伝えします。広報に興味がある方やプレスリリースに興味がある方は是非参考にしてください。
目次
プレスリリースとは?
プレスリリースとは企業や組織が発表する公式の文書のことで、「press(プレス/報道)」と「release(リリース/発表)」を組み合わせた造語です。具体的には、新商品や新サービス、新規事業の開始や経営、人事情報などの企業情報を報道メディアにニュースの素材として提供する文書や資料としてまとめたものです。では、どうしてそのようなものを実施するのか、その目的について解説します。
プレスリリースを実施する目的
プレスリリースを実施する目的は、様々なメディアに掲載されることによる世間への認知拡大です。プレスリリースによって新聞やニュース番組に取り上げられれば第三者が宣伝することによる大きな宣伝効果があります。また、一般的な企業の広告と違い、プレスリリースによる広報は広告費をかけずともニュースが取り上げてくれるという点もプレスリリースを実施する目的の1つであると言えます。
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プレスリリースのメリット
では、プレスリリースにはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここからはプレスリリースのメリットを主に3つ紹介します。
商品やサービス、企業の信頼性向上
プレスリリースによって得られるメリットは商品やサービス、企業の信頼が向上することです。プレスリリースを発信することで自社の情報がニュース番組、新聞、記事など様々なメディアに掲載されます。
メディアという第三者が取り上げる情報だからこそ、信頼性の高い情報として消費者が受け取ってくれるので、信頼が向上しやすいです。また、様々なメディアに取り上げられると会社としての実績にもつながり、より信頼性が向上するメリットもあります。
マーケティングに繋がる
プレスリリースによってメディアに取り上げられると、間接的にマーケティングに繋がっていきます。様々なメディアに取り上げられることによって、企業の信頼が向上することはもちろん、様々な人の目に触れるようになります。結果的に消費者が消費行動を起こしてくれる可能性が向上し、マーケティングに繋がっていくのです。
また、プレスリリースによるマーケティング効果は費用対効果の面でも抜群です。メディアに取り上げられるという受動的な立場であるため、企業にかかってくるコストとしてはプレスリリース作成時の時間的なコストくらいでしょう。一般的な広告を打つマーケティングと比べても、費用の面で大きなメリットがあることを頭に入れておきましょう。
協業や業務提携に繋がる
プレスリリースの情報は、投資家や相性の良い事業を実施している会社の社長などが見ている可能性が非常に高いです。そのため、プレスリリースを行えば協業、業務提携などが行える可能性があります。一般的に業務提携につながる例として多いのが人材採用に関する業務です。
メディアに取り上げられたことにより、企業の知名度と信頼度が向上します。そのため「この企業で働いてみたい!」といった方が応募してくれる可能性が高まり、人材採用において大きなメリットがもたらされることがあります。
他にも、予期せぬ新たなビジネスチャンスが向こうから近づいてきてくれる可能性があるので、企業側からすると非常に大きなメリットです。
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プレスリリースの注意点
非常にメリットが大きいプレスリリースですが、実施する上で注意するべき点も存在します。注意点もしっかり把握したうえでプレスリリースを活用しましょう。
メディアによる報道が確約されるものではない
プレスリリースを行えばメディアが必ず取り上げてくれると認識されている方が多いです。しかし、実際には報道されることが確約されるものではありません。どれほどプレスリリースを作りこんでも、企業情報を取り上げるかどうかは最終的にメディア側が判断します。
メディア側の判断基準は様々かと思いますが、報道されやすいのは影響力のある企業の新たな施策など、メディアを見る人が影響を受けて、面白いと感じるような情報でしょう。そのため、プレスリリースを作成する際は社会性や話題性、貢献性などを持った情報を記載するように意識してみましょう。
報道内容はメディアが決める
報道の内容もメディアが決めることに留意しておきましょう。企業側からメディアに対して「これをこのように報道してください」という明確なリクエストを行うことができず、大まかにメディア側が決定するようになります。
そのため、プレスリリースの中から一部の情報だけメディアで取り上げられるということも可能性として考えられます。プレスリリースを作成する際は「メディア側にどのように受け取ってほしいか」ということも考えて作成を行いましょう。
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プレスリリースを成功させるポイント
プレスリリースを成功させるには5つのポイントが存在します。これらのポイントをきちんと実行すれば成功する可能性は非常に高まり、後々の事業発展に繋がる可能性も高いので是非参考にしてください。
タイトル・リード文からすぐに内容を理解できる
プレスリリースの中でもタイトル・リード文は非常に重要です。タイトル・リード文でメディアに情報が取り上げられるかどうかが決まるといっても過言ではありません。
まずはタイトル・リード文を読んだだけで内容が把握できるよう工夫をすると、大量にあるプレスリリースの中から取り上げられる可能性が非常に高まります。
逆に言えば、目を引くタイトルでなく、リード文を読んでも内容が理解できないプレスリリースであれば、メディア側が取り上げる可能性は非常に低いでしょう。まず意識するべきは、大量のプレスリリースの中からメディア側が興味を持つようなタイトルとリード文をつくることです。担当者にアピールするようなコンテンツを作りましょう。
信頼できるデータを含めて伝える
プレスリリースの信頼性を高めるためにも信頼できるデータを含めて伝えることを意識しましょう。主観的な表現だとどうしても不信感を招くため「多いです」や「少ないです」などの表現をあまり使わず「約80%」のように数字を使った表現を心がけると良いでしょう。
また、情報の鮮度も非常に重要です。数年前の情報を提供しても、あまりインパクトがありません。顧客に安心感を与えるという意味でも数字は大きな力を持っています。できる限り新しい情報・信頼できるデータを含めて伝えることを意識しましょう。
社会性などに関わる内容を含ませる
プレスリリースに社会性などが関わる内容を含めることで、プレスリリースの成功率は大きくアップします。メディアは情報を発信する側として多くの人に興味を持ってもらい、情報を見てもらわなければなりません。
そのため、時流やトレンド、地域貢献などの社会性に関わる内容を含めることで間口が広がり、見てくれる人の興味を一気に引くことができます。
イメージが湧く画像や写真を掲載
メディア側の興味を引くためにも、イメージが湧く画像や写真を掲載する工夫も大切です。
画像や写真を掲載することで、一目でイメージがわくような画像であれば、さらに見てくれる可能性は高まります。
また、プレスリリースの中身にも写真や画像を掲載することで、読んでもらいやすくなりますし、データを説明するときにも理解しやすくなります。どれだけ本文を作りこんでも写真や画像によって報道されるかどうかの採用が変わることもあるので一工夫するように心がけましょう。
問い合わせ先を掲載する
プレスリリースの最後には問い合わせ先を掲載しましょう。記者やメディア関係者など報道関係者向けの連絡先と、一般の読者からの問い合わせを受け付ける連絡先を各々記載することがおすすめです。
プレスリリースによって興味を持ってくれた顧客を逃さないためにも必ず問い合わせ先をわかりやすいように掲載しましょう。
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まとめ
プレスリリースは企業や組織が会社の情報、サービスや商品の内容など様々な情報をメディア向けに作る公式の文書のことです。プレスリリースを作り、メディアに取り上げられることによって、企業の信頼性や知名度を高められるマーケティング効果が望めます。これは企業にとって非常に大きなメリットと言えます。
今回紹介した注意点と成功のポイントを押さえておけば、メディアに取り上げられる可能性は自ずと高くなるでしょう。企業の知名度、信頼だけでなく、広告費の削減の意味でもメリットがあります。記事の内容を参考にしていただき、一度しっかりとしたプレスリリースを作ってみてはどうでしょうか?