SEOは、BtoBマーケティングプロセスでは上流のリードジェネレーション(見込み客の獲得)施策の1つです。
自社サイトでの問合せや資料請求などのアクションを増やすため、その前工程である自社サイトへのアクセス数を拡大させる目的で行われます。
それ以外にもメリットは多くあります。今回はBtoBビジネスの特徴をふまえて、あらためてSEOの重要性を再認識していきます。
BtoBサイトの効果
トライベック・ブランド戦略研究所が実施した「BtoBサイト調査結果」によると<仕事上の精神・サービスの情報源(2017年、複数回答)>の1位は「企業のWebサイト」です。
2015年・2016年も同調査で1位で、51.3%→49.6%→64.8%と2017年は6割を超える数値となっています。
また、Webサイトの売上貢献度を示す「サイト効果」はBtoCサイトが7.5%に対し、BtoBサイトが27.0%と大きく上回っており、2015年・2016年も同様の傾向でした。
これらの調査結果より、BtoBビジネスにおいてWebサイトはマーケティングの効率化、ひいては経営効率を高める上で、非常に有効な施策といえます。
本筋から少しずれますが、<仕事上の精神・サービスの情報源(2017年、複数回答)>では、「業界サイトや専門サイト」が39.8%であり、業界により差はあると思いますが、人事・経営層に特化した「HRプロ」「経営プロ」で情報収集をしているユーザーも一定のボリュームでいることが予測できます。
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コンテンツとSEOの重要性について
また、上記の調査データとは別に、BtoBビジネスの購買プロセスでは営業担当が訪問に行く前にプロセスの6割が終わっているといわれており、見込み顧客が情報収集のときに閲覧するWebサイトに情報を掲載することは非常に重要であることがわかります。
よって、認知・興味関心~情報収集~比較検討~問合せ・資料請求の購買プロセスのいずれのフェーズにおいても、十分な情報を提供できている状態が理想的です。
ただし、十分な情報がWebサイトに掲載できていたとしても、検索エンジンで上表示され、かつアクセスされることが前提となります。そういった意味で、コンテンツの掲載とSEOは2つセットで重要です。
BtoBビジネスに最適なコンテンツとは?
「リード獲得のためのコンテンツマーケティングの作成方法とは?」のコラムでBtoBマーケティングの特徴に触れました。
◇意思決定者と利用者が異なることが多い。また、窓口担当、助言担当など複数人による決定が行われる
◇機能や料金などのサービス内容から、業績拡大・コスト削減など経営上の費用対効果(ROI)が判断基準となり、感覚的・主観的な要素は取り除かれ、合理的な判断がされる
コンテンツには、意思決定者と利用者とでは認識している課題や判断軸が異なるケースが多く、それぞれに向けたコンテンツを用意したり、また競合他社との比較表を用意したりすることで、合理的な判断をしやすいようにするのも良いでしょう。
また、購入プロセスで認知・興味関心~情報収集の段階では、見込み客は実際にどのような施策が自社にとって最適なのか明確になっていない場合があります。
そのため、下記のような切り口でコンテンツをカテゴリ別に掲載するのも良いでしょう。
■課題解決の方法 -活用例、導入事例
■効果(口コミ) -活用例、導入事例
■費用 -料金表、比較表
■用語の意味 -用語集、Q&A
まとめ
◆BtoBビジネスにおいてWebサイトはマーケティングの効率化、ひいては経営効率を高める上で、非常に有効な施策
◆コンテンツの掲載とSEOは2つセットで重要
◆BtoBビジネスは複数人による決定が行われるため、それぞれに向けたコンテンツを用意したり、また、競合他社との比較表を用意したりすることで合理的な判断をしやすいようにするのも良い