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顧客セグメンテーションとは?概要や分類例、実践方法まで解説!

2022.5.6
読了まで約 3

マーケティングは、どの顧客にアプローチするのかが成果に関わってきます。ターゲットの選定において、顧客セグメンテーションは特に重要です。今回は、顧客セグメンテーションについて、分類例や実践方法とあわせて解説します。

顧客セグメンテーションとは?必要な理由

顧客セグメンテーションは、自社の製品・サービスの対象となる市場を特定の要素で細分化する活動のことを指します。市場を細かく分けることで、他社との競争で自社が優位に立てる部分を探し、他社とアプローチする顧客層を変えることで効果的なマーケティング活動の意思決定を行います。

さらに、その顧客層へ広告などで適切なメッセージを届けることができ、最小の費用で最大の効果を狙うことができるマーケティング施策を実現できるようになります。

顧客セグメンテーションは多くの企業がその重要性を再認識していますが、それはインターネットやSNSの普及が契機となっています。普及する前はマスメディアを主体として、不特定多数に向けた一方通行のマーケティングがほとんどでした。

しかし、インターネットやSNSの普及により情報量が爆発的に増え、顧客の購買行動が変化し、また、顧客の価値観も多様化する中であらゆるニーズが生まれています。そのため、企業は市場の中から自社に合う顧客層を見つける必要がでてきました。

関連記事:時代によって変わる購買行動プロセス。初期から最新まで7つをご紹介

また、IT技術の進化により、SNSなどを通じ顧客の興味・関心や購買行動に関する情報が簡単に入手できるようになり、顧客に最適化した広告配信を行う企業が増えたことも、セグメントの重要性を高める要因となっています。

セグメンテーションにおける主な分類例

顧客セグメンテーションの主な分類方法を4つ紹介します。

ジオグラフィック変数(地理的変数)

地理的な条件に関する特性で分類する方法です。製品・サービスによって、国、都市、地域、市町村などの単位で分けられます。例えば、BtoBであれば企業・事業所の所在地、BtoCであれば居住地でセグメントする場合に用いられます。

特にBtoCでは、食品や衣類、家電など、季節変動や地域特性が売上に影響する製品・サービスであるときに活用されます。

デモグラフィック変数(人口動態変数)

顧客の属性に関する特性で分類する方法です。BtoBであれば、企業の業種業態、従業員規模、設立年数、担当者の所属部署、役職など、BtoCであれば、顧客の年齢、職業、性別、家族構成などの要素で分けられます。

容易に測定ができ、顧客ニーズとの関連性が高く、顧客セグメントでよく用いられます。

サイコグラフィック変数(心理的変数)

顧客の心理的な状態に関する特性で分類する方法です。顧客個人の性格、価値観、趣味嗜好などの要素で分けられます。特にSNSで、ユーザーの価値観や趣味嗜好に関するデータの精度は高くなっており、近年重視されるようになっています。

ビヘイビアル変数(行動変数)

顧客の行動パターンに関連する特性で分類する方法です。製品・サービスの購入有無や購入頻度などの購入履歴、サービスサイトの訪問や資料ダウンロード、お問い合わせなどのユーザーの行動を要素にして分けられます。様々なユーザー行動がデータでとれるようになり、サイコグラフィック変数と同様に重視されている分類です。

セグメンテーションの評価

4つの分類方法を用いて行ったセグメンテーションが適切であるかどうか評価する方法があります。「4Rの原則」と言い、①優先度(Rank)②有効性(Realistic)③到達可能性(Reach)④測定可能性(Response)の4つの条件で評価します。

①事業戦略やマーケティング戦略に基づいた優先順位をつけられているか
②その市場が十分な売上・利益を見込める市場規模であるか
③その市場の顧客に製品・サービスはもちろん、広告を届けられるか
④その市場の規模や特徴、マーケティング施策の効果は測定できるか

セグメンテーションの実践方法は?

STP戦略

STP戦略においてセグメンテーションは必須であり、非常に重要な作業です。STP戦略は「どのような製品・サービスをどのような顧客にどのように販売するのか」といった戦略立案に用いられ、市場の整理やニーズの把握する際に必要です。

セグメントの他に、ターゲティング、ポジショニングという計3つで構成されるフレームワークです。セグメンテーションはSTP分析の一番はじめに行います。細分化した市場のなかでターゲットを絞り、競合他社と比較して優位になる位置を探っていきます。

上述の「4Rの原則」でその位置がズレていないか、間違いがないか確認しながら、適切なセグメントを行うことで、その後のターゲティングとポジショニングの精度が高くなっていきます。

関連記事:BtoBで重要視されるセグメンテーションの設定方法とは?STP分析との関連性も紹介

開発や広告にも

STP分析以外にも、セグメントは製品開発や広告などにも活用できます。開発であれば、顧客セグメントごとの趣味嗜好や製品・サービスに対する印象を分析することで、最適な製品・サービスを最適な人に届けられるようになります。

リスティング広告やSNS広告を行う際には、ターゲット顧客の性別や年齢などの属性や、趣味嗜好・興味関心などピンポイントなターゲティングが可能。

MAツールを使えばもっと簡単に

また、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用すれば、顧客リストのデータを使って効率的にセグメントできます。セグメントしたターゲット顧客にだけ適切なタイミングでアプローチが可能です。顧客セグメントと顧客へのアプローチだけではなく、効果測定まで一貫して行えます。

画像:CMSとMAの一体型 Switch Plus

まとめ

顧客セグメンテーションについて、分類方法や評価方法、実践方法を紹介しました。顧客セグメンテーションは、自社の製品・サービスにフィットする市場を見つけ出すのに非常に重要です。顧客セグメンテーションによって、効果的なマーケティング施策を実行していきましょう。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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