昨今、インターネット環境が着々と整備され、スマートフォンの急激な普及に伴い、Webを中心としたさまざまなビジネスやサービスの展開が爆発的に増加しています。その中でもWeb広告市場は年々注目を集め続け、Web市場はWeb広告によって成り立っているといっても過言ではないでしょう。日々の暮らしの中で、何気なくスマートフォンやPCを利用する際に、当たり前のように表示されるWeb広告。実際に国内ではWeb広告の市場規模はTV広告を抜き急速に拡大を続けています。
そのWeb広告を支える一つの基盤としてYahoo! JAPANが提供を行う「Yahoo!広告」が挙げられます。Yahoo! 広告はGoogle広告と共に国内の広告市場を支え、さまざまなアップデートを繰り返し、多くの利用ユーザーから支持される広告媒体へと成長を遂げています。本記事では、Yahoo!広告とは？という部分から、Yahoo!広告の特徴や、世界的に支持率の高いGoogle広告との違いについて詳しくご紹介させて頂きます。
目次
Yahoo!広告とは
Yahoo!広告とは「Yahoo! JAPAN」プラットフォーム内にWeb広告を配信できるサービスです。現在、日本国内のWeb広告市場においてGoogle広告が高いシェア率を誇りますが、Yahoo!広告もGoogle広告の次に高い利用率があり、国内のWeb広告市場の二本柱を支えているとも言える状況です。Yahoo!広告の存在を注視して見たことは無いけれども、さまざまな疑問が発生した際の検索での使用や、日々のニュースを観覧する際にYahoo!を利用しているといったユーザーも居るのではないでしょうか。
実際にYahoo!広告の種類には2種類が存在します。
まず、一つ目は「検索広告」として提供されている「リスティング」広告です。検索広告は世界トップシェアを誇るGoogle広告でも取り入れられ、Web広告市場では最もポピュラーな広告手法ともいえます。「検索広告」はYahoo!広告でも大きな力を発揮しYahoo!広告の基盤を構築しているのです。
二つ目は「ディスプレイ広告」といわれる広告です。Yahoo!が提供するディスプレイ広告であるため、「Yahoo! Display Network（ヤフーディスプレイネットワーク）」の頭文字とり「YDN」とも略されていましたが、現在は「Yahoo!広告 ディスプレイ広告（運用型）」に移行し、「YDA」と呼ばれることもあります。それでは、Yahoo!広告で活用される2種類の広告手法について詳しくご説明していきます。
関連記事：
・リスティング広告とは何か？ディスプレイ広告との違いや運用するときの注意点も解説
・デバイス（device）って何？今さら聞けない意味を徹底的に解説します！
・GDNとは？ディスプレイ広告とリスティング広告の違い、活用法を解説
Yahoo! 検索広告について
Yahoo!の検索広告とは、Yahoo! JAPANが提供するプラットフォーム内の検索エンジンを利用して、ユーザーが実際にキーワードを入力し検索行動を取った際に、キーワードに紐づく検索結果に対して広告を表示させることができる「リスティング広告」サービスです。実際の表示面はテキストのみで表示されるテキスト広告となります。検索エンジンを利用し検索行動をとる利用ユーザーは、何かしらの目的を持って検索行動に推移しているため、目的に対しての興味関心の度合いが高いことが予想できます。そのため、Yahoo!検索広告を活用することで、このようなニーズが顕在化している感度の高いユーザー層へのアプローチが期待できることで、自社やマーケターが提供するサービスやビジネスの拡大が可能となります。
Yahoo! ディスプレイ広告について
Yahoo!が提供するディスプレイ広告とは、Yahoo! JAPANが提供するWebサイトやアプリ上に広告が配信できるサービスです。広告配信枠へテキストはもちろんの事、画像や動画といったクリエイティブの使用が可能であり、自社の提供するビジネスやサービスを視覚的にもWeb利用ユーザーへアプローチすることが可能となる画像・動画広告です。
広告主の広告配信目的で重点を置くクリック数や再生回数など、さまざまな目的の多角化に合わせ配信目的の最大化においてYahoo!ディスプレイ広告は機能します。
また、Web利用ユーザーの性別や興味関心、年齢、地域などYahoo!が蓄積しているさまざまなユーザーシグナルを基にターゲティングを行い、目標とするユーザーへ広告を通して的確にアプローチすることが可能となります。自身のビジネスやサービスを無駄なく目的ユーザーへ届けることができる画期的なサービスです。
Yahoo! 利用ユーザーの詳細
Googleに次いで、日本国内で安定した需要の広がりを見せるYahoo! JAPANですが、利用ユーザーにもさまざまな特徴があります。現代はスマートフォンの普及により場所を問わずインターネットを楽しむことができます。ヤフー株式会社によるとYahoo!広告におけるユーザーリーチ率として、スマートフォン利用ユーザーは83％、パソコン利用ユーザー64%という特徴があるプラットフォームなのです。利用ユーザーを年代別に見ると、40代から50代層が最も多く、ビジネス層や主婦層の利用状況が活発的に見られます。また、他のプラットフォームと比較しても男女比の幅が少ないのも特徴として挙げられるため、Yahoo!広告を活用してビジネスやサービスの展開を考えている場合においても、比較的扱いやすい広告媒体となります。利用ユーザーの平均年収も高い傾向にあり、ライフスタイルに充実した層の利用が予想できるため、衣食住に関連する情報の公開には親和性も高く目的のユーザーへアプローチが可能となります。
Yahoo! 広告の掲載場所
上記でご説明しました、「Yahoo! 検索広告」「Yahoo! ディスプレイ広告」にはさまざまな掲載場所が用意されているため詳しくご紹介していきます。
Yahoo! 検索広告
Yahoo!の検索広告は、Yahoo! JAPANが提供するプラットフォーム内や提携するサイト内に検索エンジンでWeb利用ユーザーが検索行動をとり、検索結果に紐づく関連広告を表示できるサービスです。実際にYahoo!の検索結果画面上に広告が表示されます。また、提携サイトには、nifty・So-net・bing・朝日新聞デジタルなどさまざまな提携サイトが用意されていることから、多くのWeb利用ユーザーに対して広告の配信が可能となります。
Yahoo! ディスプレイ広告
Yahoo!のディスプレイ広告は、Yahoo! JAPANが提供する各種サービス内や提携するサイト内に画像、動画、テキストを用いて広告を表示することができます。各種サービスには現代では身近な存在である、Yahoo!知恵袋やYahoo!ニュースが挙げられます。また、提携するサイトには、クックパッド・goo・・食べログ・読売新聞オンライン・毎日新聞デジタル・朝日新聞デジタル・ダイヤモンドオンライン・東洋経済オンラインなど（※2021年2月時点）が用意され、多岐にわたりWeb利用ユーザーに向け広告の配信が可能となります。
Yahoo! 広告の費用
Yahoo!広告の費用は上記でご説明させて頂きました「検索広告」「ディスプレイ広告」ともに「クリック課金制」という制度が採用されています。クリック課金制とはサイト内や提携サイトに表示された広告に対し、Web利用ユーザーがクリック行動をとった際に初めて費用が発生する仕組みであります。実際の費用は「費用＝クリック数×クリック単価」から算出されます。
実際にクリックされた時のみに費用が発生することから、配信目的ではないユーザーの広告クリックを最小限に抑え、無駄な広告費を支払うことなく目的のユーザーに自身の広告を届けることが可能となり広告費用対効果を高めます。また、ユーザーが広告をクリックした1クリックに対する費用や、1日の予算上限を広告主自身で設定することができるため、安心して広告運用ができる特徴もありますので覚えておきましょう。
Yahoo!を利用するメリット
Yahoo!広告を展開するYahoo! JAPANは日本国内において浸透率も高く、国内で展開するポータルサイトでは強力な集客力を保持しています。Yahoo! JAPANが強みとする集客力を駆使することで、多くのWeb利用ユーザーへ自身が展開するビジネスやサービスをYahoo!広告を通して届けることが可能となるのです。Web広告ではGoogle広告が国内で大きな力を発揮し、利用ユーザーも多い状況ではありますが、予算の拡充や予算分配が可能であればGoogle広告と並行してYahoo!広告の利用をおすすめします。Yahoo!広告、Google広告の2つを利用することで国内のWeb広告をほぼ網羅することができ、自身のビジネスやサービスのさらなる拡大が見込めます。また、利用ユーザーの年齢層や平均年収も比較的高く、安定したライフスタイルの確立が予想できることから、購買意欲や趣味趣向の多角化が活発であり、自身のビジネスやサービスが広告配信を通して成果に繋がりやすくなるでしょう。
実際に広告が表示される配信先は、法人サイトが主流であるため安全性も保証されます。Yahoo!広告はWeb利用ユーザーや広告配信主にとっても安心、安全に広告の活用が期待できるため信憑性が担保されることでしょう。また、自身が提供する広告が法人サイト内に表示されることは、広告主にとっても自社のブランディングにも繋がるため広告表示はさまざまな面で効果的に働くことでしょう。
Yahoo!広告とGoogle広告の違い
ここからは、Yahoo!広告とGoogle広告の違いについて簡単にご説明して行きます。
広告配信先に違いがある
Yahoo!広告とGoogle広告はそもそも運営するプラットフォーム自体が異なるため、実際に広告の配信や掲載される場所には違いが発生します。Yahoo!広告はYahoo! JAPANが提供を行う広告サービスであるため、Yahoo! JAPANの検索結果をはじめ、提供するサイト内や、提携するサイト内に出稿した広告が表示されます。ディスプレイ広告においては、一般的にも馴染み深いYahoo!知恵袋や、Yahoo!ニュースといった場所にも広告が表示される特徴があります。一方、Google広告はGoogleの検索結果ページをはじめ、Googleが提携するサイト内に広告が表示されます。Googleのディスプレイ広告においては、広告配信先としてGmailやYouTubeなどといった場所も用意されています。
Webサイト利用ユーザー層に違いがある
Yahoo!広告とGoogle広告の大きな違いとして利用ユーザー層の違いが挙げられます。Yahoo!広告では、主にターゲットとなる年齢層は40代から60代と年齢層は高い傾向があります。一方、Google広告では20代から50代と幅広く、中でも若年層の利用率が最も高い傾向があります。そのため、広告を通して自身のビジネスやサービスを展開する際に、アプローチをかける「年齢層」や実際に「利用している端末」を見極めて、目的とするユーザーにふさわしい広告配信先を選定することで広告効果を最大限に生かすことが可能となります。
ターゲティングにおける内容に違いがある
Web広告を利用する上で大切となるのがターゲティングです。ターゲティングを明確化することで、広告配信の質を高め、目的のユーザーへ的確に広告を表示することが可能になります。実際に、Yahoo!広告では年齢層をGoogle広告よりも細分化できる特徴があり、年齢の幅は15歳以上から69歳までは5歳間隔、70歳以上などでターゲティングすることが可能となります。
Google広告のターゲティングでは利用可能で、Yahoo!広告では利用できない項目として、「子どもの有無」のターゲティングが挙げられますので覚えておきましょう。また、地域を絞り、限定した地域へ広告を配信するターゲティング機能においても、「都道府県単位」「市区町村単位」はYahoo!広告、Google広告共に設定が可能でありますが、Google広告は希望の半径を設定して広告配信を行う地域を設定できるといった機能が備わっています。
設定できる広告表示オプションに違いがある
広告表示オプションは、広告表示に関連する重要な設定を行うことができるサービスの一環です。各種設定を実施することで広告効果を拡張できるといった特徴があり、広告の出稿には重要視される部分でもあります。用意されている広告表示オプションを活用することにより、実際に表示される広告の表示面は拡大します。また、ビジネスやサービスに関するより多くの詳細な情報を広告内に掲載することが可能になります。各種設定を行うことで、未設定であるよりもユーザーとの接点が多くなり広告効果の向上が期待できます。
Yahoo!広告とGoogle広告を比べてみると、実際に設定できる表示オプションはGoogle広告の方が設定できる項目自体は多く存在し、広告表示面の見え方だけを判断するとボリュームを感じられる内容となっています。実際にGoogle広告は設定できる表示オプションが10個であるのに対し、Yahoo!広告は4個の表示オプションで構成されています。
まとめ
本記事では、Yahoo!広告とは？という部分から、Yahoo!広告の特徴やGoogle広告との違いについてご紹介しました。今までGoogle広告との違いや、Yahoo!広告の特徴について把握ができていなかったといった方も多いのではないでしょうか。Yahoo!広告には、Yahoo!広告ならではのさまざまな機能が備わっていることがわかりました。しかし、Google広告と比較すると設定できる機能や、ユーザー層の違いがはっきりと表れています。また、Google広告では補えない部分を、Yahoo!広告では補うことも確認することができました。実際に広告の運用をお考えであるならば、Yahoo!広告、Google広告どちらかに的を絞り込まず、提供するビジネスやサービスの特徴を見極め、柔軟に広告出稿先を選択すべきです。現状の広告状況が頭打ちの場合や、提供するサービス内容が変更になった際、広告予算の拡充が実施できる場合などには、Yahoo!広告とGoogle広告2つの広告を並行して実装させることを提案いたします。
