ユーザーからの回答を得たり、アンケートを実施したりしたいと考えたとき、まず利用を思いつくのがGoogleフォーム(Google Forms)ではないでしょうか。Googleフォームは、Googleが提供するお問合せフォームであり、完全無料のため多くのユーザーに利用されています。
そこで本記事では、Googleフォームの概要から基本的な使い方を解説します。また、用途別の応用方法も解説しますので、Googleフォームの利用を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
Googleフォーム(Google Forms)とは
Googleフォーム(Google Forms)は、Google社が提供する無料のフォーム作成ツールです。Googleアカウントを持っていれば誰でも利用可能で、アンケートやキャンペーン応募フォーム、問い合わせフォームなど、様々な用途で活用できます。
特徴として、直感的な操作性と豊富な機能が挙げられます。条件分岐を使った複雑なフォームの作成や、ウェブサイトへの埋め込み、他のGoogleサービスとの連携など、多様なニーズに対応できます。また、回答データはリアルタイムで自動集計され、グラフ化も簡単に行えるため、結果の分析も効率的に行えます。
Googleフォームは、専門的な知識がなくても手軽に利用できるツールとして、個人から企業まで幅広く活用されています。ビジネスシーンでの顧客アンケート、イベント参加登録、社内アンケートなど、情報収集や意見聴取が必要な場面で重宝されています。
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Googleフォーム(Google Forms)のメリット
Googleフォームには数多くの利点があります。ここでは、Googleフォームを活用する上で特に重要な4つのメリットを紹介します。これらの特徴を理解することで、効果的にGoogleフォームを活用し、業務効率を向上させることができるでしょう。
1.完全無料で利用可能
2.直感的な操作でアンケート作成が容易
3.リアルタイムでの回答確認と分析
4.Googleスプレッドシートとの連携による高度な集計
これらのメリットにより、Googleフォームは幅広いユーザーに支持され、様々な場面で活用されています。以下では、各メリットについて詳しく解説していきます。
無料で利用できる
Googleフォームの最大の特長は、完全無料で利用できることです。Googleアカウントを持っていれば、誰でも無料でアクセスし、フォームを作成・共有することが可能です。これにより、個人からビジネスまで幅広いユーザーに活用されています。
無料であることは、コスト面での大きなメリットだけでなく、利用者数の多さにもつながっています。多くのユーザーが利用しているため、インターネット上には豊富な使用方法やカスタマイズのヒントが公開されています。これにより、初心者でも簡単に使いこなせるようになり、利用時だけでなく情報収集の面でもコストをかけずに済むのです。
また、無料で提供されているにもかかわらず、Googleフォームは高機能で信頼性の高いサービスです。Googleの強力なインフラストラクチャーにより、安定したパフォーマンスと高いセキュリティが確保されています。
さらに、Googleの他のサービス(Googleスプレッドシート、Googleドライブなど)との連携も容易で、データの管理や分析がスムーズに行えます。これらの特徴により、Googleフォームは費用対効果の高いツールとして、多くのユーザーから支持を得ています。
アプリで素早くアンケートを作成できる
Googleフォームは、直感的な操作性でアンケートを簡単かつ迅速に作成できます。これまでインターネット上でアンケートを作成する際には、HTMLやCSS、プログラミングの専門知識が必要でした。しかし、Googleフォームではドラッグ&ドロップやクリック操作だけで質問項目を追加・編集できるため、技術的な知識がなくても手軽にアンケートを作成できます。
また、豊富なテンプレートが用意されているので、目的に応じて適切なテンプレートを選択するだけで、プロフェッショナルな見た目のアンケートを短時間で作成することが可能です。さらに、レスポンシブデザインに対応しているため、PCやスマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスで問題なく表示・操作できるアンケートを作成できます。
Googleフォームのアプリ版を利用すれば、外出先でもスマートフォンやタブレットからアンケートの作成や編集が可能です。急な要望や思いついたアイデアをすぐにアンケートに反映できるため、柔軟な対応が可能になります。このように、Googleフォームを活用することで、アンケート作成の時間と労力を大幅に削減し、効率的にデータ収集を行うことができるのです。
アンケートの質問回答の確認が簡単にできる
インターネット環境さえあれば、解答をリアルタイムで確認できます。入力された回答は自動で集計されるため、アンケートの回答状況や結果をいつでも確認できるのです。また、チームメンバーや上司を共同編集者に追加すれば、アンケート作成者が確認結果を送る必要がありません。情報共有がスムーズになる点もメリットといえるでしょう。
Googleフォームでは、回答者が送信したデータをすぐに確認できるため、急ぎの調査や即時性が求められる場面で特に役立ちます。例えば、イベントの参加者数を把握したい場合や、商品の在庫確認のためのアンケートを実施する際に、リアルタイムで状況を把握できるのは大きな利点です。
さらに、回答データは自動的にグラフ化されるため、視覚的に結果を理解しやすくなっています。これにより、データ分析の時間を短縮し、迅速な意思決定を行うことができます。チーム内での情報共有も容易になるため、プロジェクトの進行をスムーズに進めることができるでしょう。
スプレッドシートでもアンケートの集計ができる
Googleフォームは、Googleスプレッドシートとシームレスに連携しています。アンケートの結果をGoogleスプレッドシートにエクスポートすることで、より詳細な集計や分析が可能になります。
スプレッドシートでは、質問ごとや回答者ごとの集計はもちろん、条件付き書式や関数を活用することで、より高度なデータ処理も行えます。例えば、COUNTIF関数を使用して特定の回答の出現頻度を調べたり、VLOOKUP関数で他のデータと突合せを行ったりすることができます。
さらに、スプレッドシートの強力なグラフ機能を活用すれば、棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなどを使用して、視覚的にわかりやすい分析結果を作成することができます。これにより、アンケート結果の傾向や特徴を一目で把握することが可能になります。
このようにGoogleフォームとスプレッドシートを組み合わせることで、集計や分析の時間を大幅に削減でき、業務効率化につながります。また、リアルタイムで更新される回答データを基に、常に最新の分析結果を得られることも大きな利点といえるでしょう。
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Googleフォーム(Google Forms)のデメリット
Googleフォームを利用する際には、いくつかのデメリットがあることを理解しておく必要があります。主な課題点として、デザインの制限、セキュリティ面での懸念、そしてストレージ容量の制約が挙げられます。これらの要素は、フォームの作成や運用において考慮すべき重要な点となります。例えば、デザインの自由度が低いため、ブランドイメージに合わせた完全なカスタマイズが難しい場合があります。また、セキュリティ設定を適切に行わないと、意図しない相手にデータがアクセスされるリスクがあります。さらに、大量のファイルアップロードを伴うフォームを作成する場合、Googleドライブの容量制限に注意が必要です。これらのデメリットを十分に理解し、適切に対処することで、Googleフォームを効果的に活用することができるでしょう。
デザインにオリジナリティがない
Googleフォームのデメリットとして、デザインにオリジナリティがないことが挙げられます。提供されるテンプレートの種類が限られているため、一目見ただけでGoogleフォームで作成されたアンケートだと判別できてしまうことが多いです。HTMLやCSSの専門知識がなければ、細かなデザインのカスタマイズは困難であり、独自性のあるデザインを実現するのは容易ではありません。
また、自社のウェブサイトにGoogleフォームを埋め込む場合、他のページとのデザインの統一感が損なわれる可能性があります。これは、ブランドイメージの一貫性を重視する企業にとっては大きな課題となる可能性があります。デザインの自由度が低いことは、特に視覚的な魅力や独自性を重視するプロジェクトにおいては、Googleフォームの利用を躊躇させる要因となるかもしれません。
URLから誰でもアクセスできてしまう
セキュリティ面でのリスクは、Googleフォームを利用する上で注意すべき重要な点です。共有設定が簡単に変更できるため、意図せず集計データの共有設定を「URLを知っている全員」にしてしまう可能性があります。
この設定にすると、URLさえ知っていれば誰でもデータにアクセスできる状態になってしまいます。アンケートでは個人情報を取り扱うことも多いため、データが流出した場合、企業の賠償責任や信用低下につながる恐れがあります。
そのため、Googleフォームを使用する際は、以下の点に特に注意を払う必要があります。
・共有設定を定期的に確認する
・アクセス権限を必要最小限の人数に制限する
・機密性の高い情報を扱う場合は、より安全な代替手段を検討する
これらの対策を講じることで、セキュリティリスクを最小限に抑えつつ、Googleフォームの利便性を活用することができます。常にセキュリティ意識を持ち、適切な設定と運用を心がけることが重要です。
Googleドライブの容量に制限がある
Googleフォームで作成したアンケートやフォームは、作成者のGoogleドライブの容量を使用します。無料プランのGoogleドライブは15GBの容量制限があるため、この上限を超えるとフォームの使用に支障が出る可能性があります。
単純なテキストベースのアンケートであれば、容量を大きく消費することはありませんが、回答者にファイルのアップロードを求める設問がある場合は注意が必要です。特に大容量のファイルが送信されると、Googleドライブの空き容量を急速に圧迫する恐れがあります。
このため、ファイルアップロード機能を使用する際は、以下の点に留意することをおすすめします。
・定期的にGoogleドライブの使用状況を確認する
・不要なファイルは削除し、空き容量を確保する
・ファイルサイズの上限を設定する
・必要に応じて有料プランへのアップグレードを検討する
Googleフォームを効果的に活用するには、Googleドライブの容量管理も重要な要素となります。容量制限を意識しながら、適切なフォーム設計と運用を心がけましょう。
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Googleフォーム(Google Forms)の作成方法
Googleフォーム(Google Forms)の作成方法について、具体的な手順を説明します。Googleフォームは直感的な操作で簡単に作成できるため、初心者の方でも問題なく利用できます。以下に、Googleフォームを作成する際の基本的な流れを紹介します。
1.Googleアカウントを作成する
2.テンプレートを選択する
3.パーツを追加する
4.選択肢を作成する
5.デザインを決定する
6.公開する
7.結果の集計・分析を行う
これらの手順に沿って作成することで、効率的にGoogleフォームを作成できます。各ステップの詳細については、以降のセクションで詳しく解説していきます。Googleフォームは多機能かつ柔軟性が高いため、目的に応じて適切なカスタマイズを行うことが重要です。
Googleアカウントを作成する
GoogleフォームはGoogle社が提供するサービスの1つであるため、利用にはGoogleアカウントが必要です。ただし、現時点でGoogleアカウントを保有しているのであれば、新たにアカウントを作成する必要はありません。アカウントを保有していない方のみ、新たに作成しましょう。
Googleアカウントの作成は簡単で、数分で完了します。作成には名前、生年月日、メールアドレス(既存のものか新規Gmail)、パスワードなどの基本情報が必要です。セキュリティのため、強力なパスワードを設定し、二段階認証の利用も検討するとよいでしょう。アカウント作成後は、GoogleフォームをはじめとするGoogleの様々なサービスを利用できるようになります。
関連記事: Googleアカウントの作成方法を画像付きで徹底解説します!
テンプレートを選択する
Googleフォームには、約20種類のテンプレートが用意されています。これらのテンプレートは、パーティーの招待状や満足度調査、アンケートなど、様々な用途に合わせて設計されています。自分が作成しようとしているフォームの目的に合ったテンプレートがある場合は、それを利用することで時間を大幅に節約できます。
テンプレートを使用する際は、以下の点に注意しましょう。
・テンプレートの内容を確認し、必要に応じて質問や選択肢をカスタマイズする
・デザインや色使いが自社のブランドイメージに合っているか確認する
・不要な質問項目は削除し、必要な項目を追加する
適切なテンプレートが見つからない場合は、「空白」を選択して一から作成することもできます。空白から始める場合でも、Googleフォームの直感的なインターフェースを使えば、それほど難しくありません。自由度が高いため、完全にオリジナルのフォームを作成したい場合はこちらがおすすめです。
パーツを追加する
フォームの名前や内容などのパーツを追加していきます。Googleフォームでは、質問項目の追加だけでなく、「セクション」と呼ばれる大きな質問項目の括りを設けることができます。これにより、関連する質問をグループ化して整理することが可能です。さらに、画像や動画を埋め込む機能も備わっています。これらの機能を活用することで、より視覚的に分かりやすく、また回答者の興味を引くようなフォームを作成できます。作成する内容や目的に応じて、適切なパーツを選択し、効果的に配置することが重要です。たとえば、製品に関するアンケートであれば、製品画像を追加することで回答者の理解を促進できるでしょう。
選択肢を作成する
パーツを追加したら、次は設問の選択肢を作成します。Googleフォームでは、8種類の回答形式から選択できます。
● 段落式:長文の回答を記述してもらう
● 記述式: 短い回答を記入してもらう
● チェックボックス:複数の選択肢から1つ以上を選んでもらう
● ラジオボタン:複数の選択肢から1つだけ選んでもらう
● 均等目盛:5段階評価などの評価をしてもらう
● プルダウン:ドロップダウンリストから選択してもらう
● チェックボックスグリッド: 複数の項目について複数回答を得る
● 選択式グリッド: 複数の項目について単一回答を得る
これらの回答形式は、1つのフォーム内で組み合わせることが可能です。また、各設問ごとに回答を必須にするかどうかを設定できるため、得たい情報に応じて適切な選択肢と設定を行いましょう。回答者の負担を考慮しつつ、必要な情報を効率的に収集できるよう工夫することが重要です。
デザインを決定する
Googleフォームでは、パレットマークからフォームのデザインを自由にカスタマイズできます。特にデザインが思いつかない場合には、自社のメインカラーや、各事業内容に合わせたカラーを選択すると良いでしょう。カラーに大きな縛りがないときや社内アンケートなどは、装飾を入れることで華やかさを演出すると、回答すること自体の面白さが伝わります。
また、フォントの種類やサイズ、背景画像の設定なども可能です。回答者の年齢層や目的に合わせて、読みやすさや親しみやすさを考慮したデザインを心がけましょう。ただし、過度な装飾は回答者の集中力を削ぐ可能性があるため、シンプルさとのバランスを取ることが重要です。
デザインを決定する際は、プレビュー機能を活用して実際の表示を確認しながら調整すると、より効果的なフォームデザインを作成できます。
公開
フォームのデザインまで完成したならば、Googleフォームの右上にある「送信」ボタンをクリックします。ここでは回答方法を選択でき、たとえばリンクの共有やメールの送信などが挙げられます。実施する内容や回答者に合わせて変更することを推奨します。
公開方法には他にも、SNSでの共有やWebサイトへの埋め込みなどのオプションがあります。また、回答の受付期間を設定したり、回答者数の上限を決めたりすることも可能です。これらの設定を適切に行うことで、より効果的なアンケート運用が可能になります。
公開前には、プレビュー機能を使って実際の表示を確認することをお勧めします。回答者の視点から見て、分かりやすく回答しやすいフォームになっているか、最終チェックを行いましょう。
結果の集計・分析
Googleフォームの上部にある「回答」ボタンをクリックすると、アンケートの結果を簡単に集計できます。結果はグラフや図表で視覚的に表示されるため、回答の傾向を素早く把握できます。また、個別の回答データも確認可能です。
この集計結果を活用することで、次回のアンケート内容の改善やキャンペーンの見直しなどに役立てることができます。例えば、特定の質問に対する回答傾向から、顧客ニーズの変化や新たな課題を発見できるかもしれません。
さらに、Googleスプレッドシートと連携させることで、より詳細な分析や加工が可能になります。クロス集計や条件付き書式の適用など、高度な分析手法を使って深い洞察を得ることができるでしょう。
定期的にアンケートを実施している場合は、過去の結果と比較することで、時系列での変化も追跡できます。これにより、長期的なトレンドや施策の効果を測定することが可能になります。
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Googleフォーム(Google Forms)の便利機能
Googleフォームには、フォーム作成時に活用できる便利な機能が多数搭載されています。これらの機能を使いこなすことで、より効果的なアンケートや調査を実施することができます。主な便利機能としては、フォームテーマのカスタマイズ、チームでの共同編集、回答者からの書類や画像の収集、自動返信メールの設定などが挙げられます。これらの機能を適切に活用することで、フォームの見た目や機能性を向上させ、回答者の満足度を高めることができるでしょう。また、チーム内での効率的な作業や、回答データの効果的な収集・管理にも役立ちます。Googleフォームの機能を十分に理解し、目的に応じて適切に使用することで、より質の高いアンケートや調査を実施することが可能となります。
フォームテーマをカスタマイズする
Googleフォームは、フォームテーマを簡単にカスタマイズできる機能を備えています。主なカスタマイズ対象は「ヘッダーデザイン」「テキスト」「テーマ色」「背景色」の4つです。カスタマイズを行うには、フォーム編集画面の右上に表示されているパレットアイコン(テーマをカスタマイズ)をクリックします。クリックすると、テーマ編集のポップアップ画面が表示されます。
このポップアップ画面から、フォームの外観を自由にアレンジできます。ヘッダー画像については、オリジナルの画像をアップロードする選択肢があります。また、Googleが無料で提供している豊富なヘッダー画像コレクションから選ぶこともできます。これらの画像は「イラスト」「食べ物」「子供向け」など多岐にわたるカテゴリーに分類されており、フォームの目的や対象に合わせて最適な画像を選択できます。
テーマ色や背景色の調整により、ブランドカラーに合わせたり、読みやすさを向上させたりすることが可能です。テキストのフォントやサイズも変更できるため、フォームの印象を大きく左右する要素として、慎重に選択することをおすすめします。
これらのカスタマイズ機能を活用することで、単なる機能的なフォームから一歩進んで、視覚的に魅力的で、回答者の興味を引くフォームを作成することができます。特に外部向けのアンケートやイベント申し込みフォームなどでは、適切なカスタマイズが回答率の向上につながる可能性があります。
チームで編集を行う「共同編集」
Googleフォームはチームで編集ができる「共同編集」機能が備わっています。この機能を利用して複数名で同一のフォームを共有し、協力して作業を進めることができます。設定方法は非常に簡単で、Googleフォームの右上に表示されている3点リーダーをクリックし、プルダウンメニューから「共同編集者を追加」を選択します。
「〇〇のフォーム」への編集者の追加」という画面が表示されたら、共同編集者として追加したい人のメールアドレスを入力します。追加された共同編集者は、フォームの内容を閲覧・編集することが可能になります。この機能を活用することで、チーム内でのアイデア共有や効率的な作業分担が実現できます。
回答者から書類や画像を収集
Googleフォームではテキストのやり取りのみならず、書類や画像などのファイル送信もできます。この機能によって回答者に履歴書や職務経歴書を添付してもらったり、コンテストなどで写真やイラストを収集したりできます。
やり方は、質問の右横に表示されている画像アイコンをクリックして「画像の挿入」ポップアップ画面からファイルをアップロードして送信します。もしくは右横に表示されている三角の下矢印をクリックし、プルダウンメニューより「ファイルアップロード」を選択して送信します。
こちらの機能は回答者がGoogleにログインする必要があるため、Googleアカウントを持っていない回答者の場合は利用ができません。
アドオンで自動返信メールを設定
Googleフォームではアドオンを使用することで自動返信メールを設定できます。この機能によって、管理者が回答者に手作業でメールを送信する必要がなくなり、作業を効率化できます。
自動返信メールはこちら側が「確かにフォーム入力を受け取りました」という確認のメールとして、回答者に安心感を与える意味で必要です。こちらの機能は標準で搭載されている機能ではないため、アドオンを使用する必要があります。
アドオンの追加方法
1. Googleフォーム作成画面より右上の3点リーダーのアイコンをクリックします
2. プルダウンメニューより「アドオンを取得」をクリックします
3. Google Workspace Marketplaceというポップアップ画面が表示されます
4. 検索窓に「Email Notifications for Google Forms」と入力して検索します
5. 当該アドオンのインストール画面が表示されますので「インストール」ボタンをクリックしてインストールします
Googleフォーム(Google Forms)の送信方法
Googleフォームが完成したあと右上の「送信」ボタンをクリックすることで、作成したフォームの送信方法を選択できます。Googleフォームの送信方法としては以下があります。
● メール
● フォームURL発行
● 埋め込みコード生成
● フェイスブックとX(Twitter)
メール
送信方法としてはまずメールがあります。送信ボタンをクリックして「フォームを送信」のポップアップ画面より、送信方法の項目からメールのアイコンをクリックします。「送信先」「件名」「メッセージ」の欄が表示されますので、送信先にメールアドレスか相手の名前を入力します。
名前を入力するとGoogleアカウントに登録されているユーザー一覧が表示され、そこからユーザー名を選択することでメールアドレスが自動的に入力されます。送信先を入力したら件名とメッセージを入力して送信ボタンをクリックします。
フォームURL発行
送信ボタンをクリックして「フォームを送信」のポップアップ画面より、送信方法の項目からリンクのアイコンをクリックすることでフォームURLの発行ができます。右下の「コピー」ボタンをクリックすると、フォームURLがクリップボードに入力された状態になります。
その状態でペーストしたい場所にカーソルを合わせ、マウスの右クリックより「貼り付け」を選択するか、もしくはキーボードの「Ctrl+V」でペーストします。こちらのリンクは非常に長いため「URLを短縮」にチェックを入れて短縮URLにすることをおすすめします。
埋め込みコード生成
送信ボタンをクリックして「フォームを送信」のポップアップ画面より、送信方法の項目から「< >」と表示されているアイコンをクリックすることで、埋め込みコードの生成が行えます。「HTMLを埋め込む」の欄にHTMLタグが表示されていますので、右下の「コピー」ボタンをクリックすると、HTMLタグがクリップボードに入力された状態になります。
その状態でペーストしたい場所にカーソルを合わせ、マウスの右クリックより「貼り付け」を選択するか、もしくはキーボードの「Ctrl+V」でペーストします。こちらは幅と高さがピクセルで指定できるので大きさを自由に変更できます。
FacebookとX(Twitter)
送信ボタンをクリックして「フォームを送信」のポップアップ画面より、送信方法の項目から「Facebook」及び「X(Twitter)」のアイコンをクリックすることで、それぞれのSNSよりフォームURLを送信できます。
FacebookアイコンをクリックするとFacebookのページに移動し、投稿の共有範囲から指定できます。「公開」「友達」「一部の友達」など共有範囲を指定し、完了ボタンをクリックすると「投稿を作成」画面に移動します。こちらの画面にすでに作成したフォームが表示されていますので、「シェアする」ボタンをクリックすることで共有範囲に送信ができます。
一方、X(Twitter)アイコンをクリックするとX(Twitter)のページに移動し、作成したフォームの投稿画面が下書き状態で表示されます。その画面より右下の「ポストする」のボタンをクリックすることで投稿ができます。
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Googleフォーム(Google Forms)の回答を共有する方法
回答を共有する方法は、以下のとおりです。
1. フォームの右上にある3点リーダーをクリックする
2. 「共同編集者を追加」をクリックする
3. 共有したいメンバーのGmailアドレスを入力する
4. 「完了」のボタンをクリックする
回答を共有するには、Gmailアドレスが必要です。事前に、メンバーのGmailアドレスを確認しておきましょう。
Googleフォーム(Google Forms)の応用方法
ここまで、Googleフォーム(Google Forms)の作成方法等を解説しました。ここからは、4つ、Googleフォームの応用方法を紹介します。
● 条件分岐
● 個数制限
● Webサイトへの埋め込み
● エクスポート
● GASで複数人にメール通知
● 回答者へのフィードバック
それぞれ順番に見ていきましょう。
条件分岐
まずは、条件分岐です。一般的なお問い合わせフォームでは、「①を回答した方のみ、②を回答してください」といった設問が出てくるケースがあります。しかし、これは①を回答していない方にとっては無駄に感じることもあるでしょう。
Googleフォームではユーザーの回答結果に応じて、自動で次の設問に移動させられる仕組みがあります。それが条件分岐です。条件分岐を作成するには、プルダウンもしくはラジオボタンを選択し、質問を作成したならば「セッションを追加」をクリックします。
すると「回答に応じて次のセクションに移動」といった表示が出てくるため、ユーザーの回答に合わせて分岐を作ると良いでしょう。
個数制限
Googleフォームでは、チェックボックスの個数に制限を設けることも可能です。たとえば、結果を集計したい際に1つの質問に対して必要以上の選択をされてしまうと、その後の分析に時間がかかったり、改善に役立てられなかったりします。
そのようなケースを防ぎたい場合に、チェックボックスの個数制限を利用します。作成した質問の右下にある「三点リーダー」を選択すると、「選択する最低個数」を指定できる。質問内容に合わせて変更してみましょう。
Webサイトへの埋め込み
Googleフォームは、Webサイトへ埋め込むことも可能です。ユーザーからのお問い合わせを受け取るお問合せフォームなどに利用できます。作成したフォームの上部にある「送信」ボタンを押すと、Webサイトに埋め込めるHTMLを取得できる仕組みになっており、それをWebサイトに埋め込めば完了です。
エクスポート
Googleフォームの集計結果をより分かりやすく可視化するために、スプレッドシートにエクスポートすることも可能です。スプレッドシートに変換することで画像としての保存もできるため、次回の改善に必要な資料の作成にも有用でしょう。
エクスポートするためには「回答」からスプレッドシートを選択し、新しいスプレッドシート、もしくは既存のスプレッドシートを選べば完了です。
GASで複数人にメール通知
Googleフォームは「GAS=Google Apps Script」を利用することで、複数人にメール通知を送信できます。
1. Googleフォーム右上の3点リーダーをクリックし、プルダウンメニューよりスクリプトエディタを選択します
2. スクリプトエディタより以下のソースコードを記載します
■GASソースコード例
FUNCTION SENDFORM(E)
{ VAR ITEMS = E.RESPONSE.GETITEMRESPONSES();
VAR MSG = '';
FOR (VAR I = 0; I < ITEMS.LENGTH; I++) {
VAR ITEM = ITEMS[I];
VAR Q = ITEM.GETITEM().GETTITLE();
VAR A = ITEM.GETRESPONSE();
MSG += Q + ': ' + A + '\N\N'; }
GMAILAPP.SENDEMAIL('送信先メールアドレス1', '送信先メールアドレス2','送信先メールアドレス3', 'メール件名', MSG); }
3. ソースコードを記載したら保存のアイコンボタンをクリックして保存します
4. 左端のメニューより「トリガー」を選択します
5. トリガーの設定画面より左下の「トリガーを追加」ボタンをクリックします
6. 「トリガーを追加」画面より「イベントの種類を選択」から「フォーム送信時」を選択します
7. また同画面より「エラー通知設定」に「今すぐ通知を受け取る」を選択します
8. 「保存」ボタンをクリックして保存します
回答者へのフィードバック
Googleフォームは回答者へのフィードバックにも活用ができます。例えば、テスト結果などを回答者本人へフィードバックする際などに便利な機能です。
1. フォーム作成画面にて上部メニューより「設定」をクリックします
2. 設定画面より「テストにする」の項目をオンにします
3. 質問ごとの正解を設定していきます
4. 最後に解答集の作成をクリックします
5. 正解と点数を設定して完了をクリックします
6. テスト設定したフォームに回答すると回答者自身が自分の得点を確認できます
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Googleフォーム(Google Forms)を利用するべきケース
Googleフォームは、非常に多くのケースで利用できます。今回は、その中でも代表的な3つのケースを紹介します。
● テスト
● 各種イベントの参加フォーム
● キャンペーン応募受付フォーム
それぞれ順番に見ていましょう。
テスト
Googleフォームでは、ユーザーに対するテストの作成が可能です。フォーム作成画面の上部にある「テスト」ボタンをクリックすると作成できます。たとえば、社員研修の理解度チェックや特定講座の最終テストなどが作成例に挙げられるでしょう。
各種イベントの参加フォーム
イベントの参加フォームを作ることも可能です。参加者の氏名やメールアドレス、電話番号はもちろん、住所やイベントに参加する理由なども回答してもらうことで、次回以降のイベント運営時に役立ちます。またイベントのみならず、セミナーを開催する場合にも同様に参加フォームを利用すると良いでしょう。
キャンペーン応募受付フォーム
Googleフォームでは、キャンペーン応募受付フォームを作成することも可能です。SNSと連携してプレゼントキャンペーンを行う際などに有用だといえます。ほかにも、Googleフォームには「就職申込書」や「注文書」といったテンプレートが用意されているため、併せて利用を検討してみましょう。
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まとめ
本記事では、Googleフォームの概要や使い方、応用方法などを解説しました。Googleフォームは完全無料であり、本記事で解説したようにさまざまなケースで利用できることが特徴です。
そのため、利用するフォームに迷った際は、Googleフォームの利用一択だと考えても良いでしょう。まずは、自身が想定しているケースに合わせて、実際にGoogleフォームでフォームを作成してみてはいかがでしょうか。