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はじめての展示会出展におけるブース装飾業者の選び方

2021.6.14
読了まで約 4

展示会の企画立案を行い社内稟議の結果、無事に決済が取れたら、展示会の準備を進めていきます。展示会の成功に直結すると過言でもないのが、パートナー選びです。特に、展示ブースに携わる装飾業者は準備から当日まで伴走してくれる重要なパートナーになります。

今回は、展示ブースの施工の流れと、装飾業者の選び方について紹介します。

企画立案ついては下記コラムをご覧ください。

関連記事:はじめての展示会出展のための企画立案

展示ブースの施工を検討する2つのケース

展示ブースの施工には大きく2つの方法があります。ブース装飾業者などの専門業者に依頼するケースと、展示会主催企業が用意するパッケージブースを利用するケースの2つがあります。

①専門業者に依頼するケース

ブースのデザインから施工を行うブース装飾業者に依頼をします。デザイン性の高いブースを作る際にはデザイン会社に依頼したり、安価に抑える際にはデザインは自社で行い施工のみを依頼したりします。

ほかにも、セールスプロモーションやマーケティング支援を行う企画会社がコンセプト設計から入り一気通貫で行うケース、ハウスエージェンシーなど広告代理店が専門業者と連携しながら一気通貫で行うケースがあります。

②パッケージブースを利用するケース

展示会主催企業がパッケージブースを用意しているケースです。1小間よりも小さなサイズか、もしくは、1~2小間のサイズで、基本的な電気工事は含まれ、机と椅子の受付セットが用意されたシンプルな展示ブースです。

展示パネルやモニター、デモPCなど必要な展示物を自社で用意できれば、最低限の費用で出展することができます。しかし、他社との差別化がしにくいため、集客や顧客への訴求は工夫が必要になります。

展示ブースの施工の流れ

専門業者へ依頼する場合には、下記の流れで施工を進めていく形になります。

①ブースコンセプト

出展時にコンセプトが決定していれば、そのコンセプトに基づいて次のプロセスに進みます。コンセプトが決定していない場合には、出展目的や目標値を念頭に置きながら、出展内容やターゲットをもとに決定していきます。
コンセプトを検討する際に、ブースのデザインやコンテンツについても、おおよその方向性を決めておくとよいでしょう。

②デザイン・見積り依頼

ブースコンセプトをもとに、ブース装飾業者へデザインと見積り依頼を行います。複数の業者に見積りを取ります。その際には下記の項目を業者に共有すると、その後のコミュニケーションがスムーズに行きます。また必要に応じて、面談をしても良いでしょう。

● 出展する展示会
○ 展示会名、開催日、開催場所など
○ 装飾規定(ブースの高さ制限などの情報)
● ブースサイズ、位置
○ 1小間のサイズと小間数
○ 開放面数(1面・2面・3面・全開放など)
● 出展する製品・プロダクト
○ 製品・プロダクトサイトURL、パンフレットなど
● ブースコンセプト
○ 出展目的とターゲット
○ 上記をふまえ設定したコンセプトおよびテーマ
● 展示内容の希望
○ モニターを置きたい、PCを置く台が欲しい、パネルを展示したいなど
● 展示内容以外の必要なもの
○ ストックヤードが欲しい、受付・商談セットを置きたいなど
● 予算感
○ 目安の予算、上限の予算など

③見積り・デザイン確認

複数の業者から見積りを取ることで、相場を知ることができます。各業者からの見積もりに対し、項目ごとの単価を確認し、価格差で生じる理由を明確にしていきます。ブース業者の見積りには下記の内容が含まれます。

● ブースデザイン企画・設計費
● 床工事費
○ パンチカーペットや床パネルなどの施工
● 什器・造作費
○ 柱や壁などの加工/施工
○ アコーディオンドアの設置
○ 展示台や入り口アーチなどの作成
● サイン費
○ 壁面装飾のデザインおよび出力
○ パネルのデザインおよび出力
● 二次電気工事費
○ 分電盤回路工事
○ スポットライト、コンセントなど設置
● リース備品費
○ モニター、音響セット(アンプ/スピーカー/マイク)
○ カタログスタンドなど
● 設営・運搬費
○ 施工および撤去

また見積りとあわせて、デザインも確認していきます。出展目的やコンセプトに沿ったデザインとなっているか、製品・サービスが来場者に伝えられているかといった視点で確認し、ブース装飾業者を決定していきます。

③展示物の制作

ブース装飾業者を決定した後は、料金調整を行い最終確定していきます。実際に展示物の制作に入ると、設置パネルの増減、ディスプレイやデモ台の位置の変更などが少なからず発生していきます。その際にも業者と相談し見積りを調整していきます。
また、展示物のデザインを自社で行う場合には、デザインデータの入稿が必要になります。入稿後、業者にパース図へ反映してもらい、都度ブースイメージを確認していくとよいでしょう。

④展示会主催企業への提出書類

展示会出展で悩むのが主催企業へ提出する書類の多さです。スケジュールが多く設定され、漏れやすいのが事実です。ブース装飾業者の登録については業者みずから申請することも可能な場合があるので、その際は積極的に依頼をします。
また、当日の入館証や車両通行証もブース装飾業者の分を手配する必要がある展示会もあるので、忘れないように手配をしましょう。

⑤展示物の搬入および施工

すべての準備が完了したら、いよいよ当日を迎えます。ブースの搬入および施工は、開催日の2日前~前日に行われます。
また、ブースの確認および引き渡しは開催日前日までに行われます。いつ立ち合いが必要なのか事前にブース装飾業者と確認をしておきます。施工中にトラブルやイレギュラーが発生した場合もスムーズに対応できるよう、前日は現場に駐在することがおすすめです。

⑥展示会の会期中および搬出

会期中、ブース装飾業者は常駐しない場合があります。もしブースの故障や不具合などあれば、即座に連絡して対応できるよう、担当者の連絡先を控えておきスムーズに対応できるようにします。
また、展示会終了直後にはブースの解体がされ、搬出作業に入っていきます。その際に、パネルを持ち帰るなどあれば、梱包を依頼することもできます。

ブース装飾業者の選定ポイント

ブースの施工を依頼した装飾業者とは、展示会当日まで3か月もの間コミュニケーションを取り続けます。タスクが非常に多い展示会ではスムーズな準備が重要になります。

また、展示会の成功は当日ではなく、ブースデザインとコミュニケーション設計の準備段階で決まるため、展示会を成功させるためにパートナーとなるブース装飾業者は非常に重要です。業者選びに重要なポイントを下記に紹介します。

①予算

✓予算内で希望に近い内容でできているか
✓明確で分かりやすい見積りになっているか

②ブースデザイン

✓出展目的やコンセプトにあったデザインとなっているか
✓企業や製品・サービスのブランディングに適切か

③製品・サービス

✓ブースを一目見ただけで製品・サービスが即座に理解できるか
✓キャッチコピーはわかりやすく、来場者のニーズに沿っているか
✓来場者が必要としている情報を伝えられるか

④提案

✓希望をくみ取った提案ができているか
✓パース図とあわせて、デザインの根拠を説明しているか
✓デザイン以外にも提案ができているか
✓要望に対して、プラスアルファの提案ができているか

⑤対応

✓質問に対して、早急に回答があるか
✓要望に対して、柔軟に対応してくれるか

まとめ

・展示ブースの施工には専門業者に依頼するケースと、展示会主催企業が用意するパッケージブースを利用するケースの2つある
・ブースコンセプトをもとに、複数のブース装飾業者へデザインと見積り依頼を行う。複数の業者から見積りを取ることで、相場を知ることができる
・見積りとともに提案されたデザインについて、出展目的やコンセプトに沿ったデザインとなっているか、製品・サービスが来場者に伝えられているかといった視点で確認し、ブース装飾業者を決定していく
・展示会の成功は当日ではなく、ブースデザインとコミュニケーション設計の準備段階で決まる。展示会を成功させるためにパートナーとなるブース装飾業者選びは非常に重要

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関連ソリューション:ProFutureのイベント事業

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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