ProFutureでは、「HRプロ」の運営で培ったノウハウを活かし、2015年以降は経営層向け情報サイト「経営プロ」経営層向けフォーラムなどを運営しています。今回は、これまでの知見から得たエグゼクティブ層向けアプローチで大切なことをまとめていきます。
経営層ターゲットの際は、「課題と解決(共感)」を心がけて
「経営プロ」は、日本最大級の人事ポータルメディア「HRプロ」を運営するProFuture株式会社が2015年8月にリリースした、経営・ビジネスの課題解決メディアです。
経営・ビジネスの課題解決に役立つニュース、コラム、サービス、セミナー情報などを発信するほか、経営者向けフォーラムを開催し、ユーザーが求める「情報」と「学び」の場を提供しています。
来月からは、2017年~2018年のテーマを「経営に、もっと人事力を!」と定め、経営における「人事」の重要性をあらためて訴求し、経営で勝つための最新人事トレンドに関する情報を提供していく予定です。
2017年5月には、日本経済新聞社クロスメディア営業局とのタイアップ企画「“人財を活かす”経営変革フォーラム」を開催。
「変化に負けない経営と多様な人材を活かし尽くすマネジメント」をテーマに掲げ、カルビー株式会社 松本晃氏や学習院大学 経済学部経営学科 教授 守島基博氏、著名企業の経営陣の方々の講演を実施し、約200名の経営トップ層に参加いただきました。
変革を進めるカルビーの合言葉は「Our Business Is People Business」
「“人財を活かす”経営変革フォーラム」で参加者から
・カルビーの松本会長の改革は、日本企業が進めようとしている「働き方改革」のモデルになると確信します
・様々な年代別の人達が一緒に働いていく上で、皆の変わりつつある職場への期待・価値観を経営者が理解し、人材を人財に変えていく努力をしなければ、成果に結びつかないことが良く分かった
・人材は、一人ひとり個人の事をいうのではなく、TeamWorkだけ考える。松本CEOが言われていた「しくみづくり」だと思う。それぞれが、動きやすい、働きやすい環境づくりをする事こそ、成果に繋がり、Teamとして、企業として、成長のベクトルを歩むことが出来ると考える
等、絶賛コメントの多かったカルビー株式会社 代表取締役会長兼CEO松本 晃 氏の講演は以下のような切り口でした。
組織が成長や変革を遂げるためには、“人”が欠かせない。
だからこそ組織は、人が能率的で幸せに働けるよう、環境や制度を整える必要がある。
株式会社カルビーでは、「Our Business Is People Business」を合言葉にし、変革のためのさまざまな取り組みを推進し古い仕組みや悪しき文化を捨て、新たな働き方を実践することで、会社を大きく飛躍させました。
今回は、同社の代表取締役会長兼CEOである松本晃氏をお招きし、経営に対する考え方や、具体的な取り組み内容、成功の秘訣などを語って頂きました。
■講演録の詳細は
Our Business Is People Business~カルビーを飛躍させた「夢経営」 ― 人財を活かす”経営変革フォーラム講演録
企業の経営を取り巻く環境変化のスピードは激しさを増し、数年先の予測も難しい時代です。
そうした激しい変化の中で企業が成長を維持するためには、機動的な経営戦略策定と同時に、その実現を支える質の高い組織づくりこそが重要となります。
また、こうしたフォーラム全体への参加者の感想では
・(時間が)長いものには参加しづらい
・(協賛企業講演は)宣伝色が強く出ている点が気になった
・(協賛企業講演は)PRが長すぎる。各15分くらいでよいのでは?
・(協賛企業講演は)テーマから遠くなってしまい、残念
・(協賛企業講演は)具体論が少なかった
等が寄せられました。フォーラムやイベント自体の開催時間設定への配慮はもちろん、講演内容では、単純な製品紹介セミナーは避けるよう検討する必要があります。
事例講演のポイントは「リアルさ」を感じてもらうこと。
「どうやって自社に適用させるか」まで示唆できれば成功!?
弊社では2013年から大手企業(従業員500人以上)の役員、部長クラス以上を中心とした人事エグゼクティブを対象としたフォーラムを継続して開催、2017年2月開催時の参加者の感想を一部ご紹介します。
・Performance Management世界レベルで大きな転換期にあり、勇気ある先進企業のリアルなお話しが大変参考になりました。
・タレントマネジメントや人材育成の仕掛が当社には大きく不足していると痛感しました。
・ダイバー=女性の活躍、ママMGR=時短という流れに少し違和感。とはいえ、それが今の日本の大多数の考えなのかとも思いました。
・ラインがしっかりしていれば人事部は不要との言葉、中小企業は実際そうしているので確認ができた。
・Ratingを廃止した目的については大変納得できるものであり、どうやれば自社に適用できるかを色々と考えさせられた。
こうしたコメントから、エグゼクティブ層に「参加した意義」を感じていただけるよう、テーマ設定の切り口はできるだけ間口を広くとりつつも、「何を持ち帰ってもらうのか」を予めクリアにする必要性を感じます。
まとめ
◆オンラインアプローチでは、課題と解決(共感)を発信テーマに、忙しい経営者向けにシンプル、短め目なセンテンスを意識。話題、トレンドをコピーに含めてアイキャッチに設定
◆オフラインアプローチでは、単純な製品紹介セミナーは避け、目線を上に。テーマ、切り口はできるだけ間口を広くとること。個別最適ではなく、全体最適、スペシャリストよりはゼネラリスト向けの内容になるよう心がける
◆エグゼクティブ層は、横のつながりを大事にする一面があるため、セミナーの形式をラウンドテーブル型にしても、すぐその場で議論が盛り上がる。他、少人数制向けのクローズド企画、懇親会などの検討も一案