過去のコラム「マーケティングにおける『リードジェネレーション』を加速させる為に重要な広告戦略(https://www.profuture.co.jp/mk/column/1976)の最後で「まずは自社の営業課題を整理することで新たな手段、手法が生まれてくるのではないでしょうか。」と結びました。
今回は、営業課題やBtoBマーケティングにおける課題に立ち返り、クライアントに選ばれるための戦略について考えていきます。
BtoBとBtoCのマーケティングの違い
企業(組織)をターゲットとする BtoB と、不特定多数の個人をターゲットとする BtoC の違いでよくあがるのは、意思決定者や購入までの検討期間、サービスの値段などがあります。
BtoBマーケティングでは、不特定多数の個人をターゲットとする BtoCマーケティングとは違い、万人受けを狙う必要はありません。
つまり、顧客になる見込みのないターゲット層にアピールすることよりも、何が自社サービスの特徴なのかを明確にし、自社の強みや専門性を訴求できるかが重要です。
関連記事:リードとは?マーケティングにおける意味やリード獲得の具体的なプロセス・施策を解説
「自社の強み」の見つけ方
「自社サービスのターゲット層」を考えるには、「自社サービスの特徴」をまず考えなければなりません。
そのために
・Customer:市場・顧客
・Competitor:競合
・Company:自社
の3つの視点で分析を行う「3C分析」が役立つかもしれません。
また、「パレートの法則」にもヒントがあります。
パレートの法則とは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した所得分布の統計法則で、全体の2割程度の高額所得者が社会全体の所得の約8割を占めるというものです。
結果の80%は原因の20%から生じるという考え方で、この法則をマーケティングにあてはめると
・20%の売れ筋商品が、総売上の80%を稼ぎ出す。
・20%の上得意客が、総売上の80%をもたらす。
・上位20%の営業マンが、売上げ全体の80%をあげる。
といった例があげられます(詳細は弊社運営の経営プロでの解説参照https://keiei.proweb.jp/column/trendword/1/188/234/)。
「総売り上げの80%を占める、20%の上得意客」は、なぜ自社を選んでくれるのかを深掘りすることで、自社の強みが明らかになるでしょう。
自社サービスと相性の良いターゲットは?
自社の強みを明らかにしたら次に自社サービスと相性の良いターゲット層を考えます。
ターゲットというと、「30代の男性」や「中小企業の社長」などの属性を思いつきがちですが、そうではありません。
一口に「30代の男性」や「中小企業の社長」と言っても、それぞれが抱えるニーズは異なるからです。
「自社のサービス」の価値に対して、適正な対価を払ってくれる顧客、相思相愛になれる理想のクライアントを見つけることが重要です。
その理想のクライアントは「どのような課題を持っている企業なのか?」「どのようなニーズを持っている企業なのか?」にフォーカスして考える必要があります。
注意点としては、ターゲットの絞り方を間違えないようにすることです。
狭すぎて、見込み客の全体数(リード数)が減ってしまうことや、広すぎて不特定多数に近いターゲットになってしまい、訴求内容がぼやけてしまうことは避けなくてはなりません。
ゴールは「自社のサービスと相性の良い」メイン顧客や、将来その可能性のあるクライアントに時間や労力を使い、収益を上げることです。
マーケティングの目的は本来、事業の売上や受注に貢献すること。
マーケティングの手段や手法にとらわれることなく、時には戦略そのものを見直すことで、新たな気づきがあるかもしれません。
まとめ
◆BtoBマーケティングでは、万人受けを狙うよりも適切なターゲットに対し自社の強みや専門性を訴求できるかが重要
◆適切なターゲットは「自社サービスの特徴」を明らかにして計画する。この時、「3C分析」や「パレートの法則」が役立つ
◆マーケティングの目的は本来、事業の売上や受注に貢献すること。時には戦略そのものを見直す事が必要