生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティングは「新型コロナウイルス感染拡大前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」の結果を2021年3月4日に発表した。
調査期間は2021年2月9日~2021年2月10日。BtoB事業を行う企業の販促マーケティング施策・予算策定に関与する方を対象に1000名より回答を得た。この調査により、BtoB企業のコロナによる影響が明らかになった。
参照元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
8割以上のBtoB企業でコロナの影響
引用元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
まず、新型コロナウィルス感染拡大の影響について聞いたところ、「かなり影響を受けた」41.2%と「やや影響を受けた」41.4%をあわせ、8割以上のBtoB企業が影響を受けていることが分かった。
また、影響を受けたと選択した回答者に対し、どのような影響を受けたのか聞いたところ、「向かい風」28.1%と「やや向かい風」29.8%をあわせ、半数以上の企業が何らかのマイナス影響があったことが明らかになった。
コロナによるマイナス影響トップは既存顧客の取引減少
BtoB企業に与えたマイナスの影響はどのようなものがあったのだろうか。
引用元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
新型コロナウイルス感染拡大によるマイナスの影響について聞いたところ、トップは「既存顧客の取引額減少」67.3%、次点は「既存顧客の取引数減少」52.3%となり、上位に既存顧客との取引への影響が上がった。
その次に「商談・コミュニケーションの減少」51.4%、「取引先へ訪問できない」47.2%と、営業活動への影響が続いた。
6割以上の企業が新規リード獲得に課題感
既存顧客との取引減少が避けられないとなれば、新規顧客の獲得の重要性はさらに増すだろう。
引用元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
コロナ前と比較した新規リード獲得について聞いたところ、「困っている」22.9%と「やや困っている」41.1%をあわせ、6割以上の企業が課題を感じていることが分かった。
コロナ前後で効果の上がった施策トップはウェビナー
コロナ前と比較して、新規リードの獲得に苦戦を感じている企業が多い一方で、コロナが転じて効果の上がったマーケティング施策が出てきている。
引用元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
コロナ前と比較して、効果が上がった施策について聞いたところ、トップは「オンラインセミナー(ウェビナー)」71.2%となった。次に「ダイレクトメール(FAX)」58.1%、「オンライン広告」53.6%が続いた。
そのあとには「SEO」50.0%、「オウンドメディア」48.8%、「SNSマーケティング」48.1%、「コンテンツマーケティング」46.9%と、ストック型の施策を中心に効果が出ていることも明らかになった。
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費用対効果に満足している施策はオンライン中心のストック型
引用元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」
コロナ後に実施して、費用対効果に満足している施策について聞いたところ、「コンテンツマーケティング」45.8%を筆頭に、「オウンドメディア」44.4%、「SNSマーケティング」43.2%、「SEO」41.8%と続いた。
ストック型のオンライン施策について、コロナ前後で効果が上がり、そして、費用対効果としても満足度が高いようだ。
今回の調査により、コロナによりBtoB企業には既存顧客との取引や営業活動にマイナスの影響が出ていることが分かった。一方で、企業の活動がオンラインへシフトしたことにより、ウェビナーやダイレクトメールで施策効果が上がり、また、コンテンツマーケティングやオウンドメディアといったストック型の施策で費用対効果の満足度が高いことも明らかになった。
コロナの影響により企業の活動がオンラインへの移行がどんどん進行していくなかで、BtoB企業がとるマーケティング戦略も大きく変わっていくだろう。
参照元:BtoB企業のマーケティング施策に関与する1000人に聞いた「コロナ前後のBtoB企業のマーケティング活動に関する調査」