生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングは、2021年1月21日~1月23日の3日間、「ファンづくりに関する調査」を実施。
ファンだと言える企業・ブランドがある20~69歳の男女1,000人を対象に、ファンである企業・ブランドに対して行ったことがあること、企業・ブランドのファンになった要因などについてのインターネットリサーチを行い、集計・分析結果を発表した。
参照元:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」
ファンの約6割が企業・ブランドの「新商品・サービスを定期的にチェック」、約4割が「定期的に購入」
本調査によると、調査対象者がファンである企業・ブランドに対して行ったことがあることは、「新商品・サービスを定期的にチェックする」が63.1%で最多であり、次点は45.7%の「定期的に購入する」であった。ネオマーケティングは、「定期的にアクションを起こす人はやはり多い」と分析している。
この他、「知人・家族・パートナーに勧める」と回答した人が28.7%、「その企業・ブランドの商品をプレゼントする」と回答した人が12.8%、「SNS・動画配信サービスでその企業・ブランドについて発信する」と回答した人が9.5%と、お気に入りの企業・ブランドを身近な人に勧めている人が少なからず存在していることも、特筆に値しよう。
参照元:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」
企業・ブランドのファンになった要因は「サービス・商品の品質」が7割超
調査対象者が企業・ブランドのファンになった要因は、「サービス・商品の品質」が75.2%で圧倒的に多かった。以下、「ブランドの世界観」が32.0%、「顧客対応」が18.8%と続いている。
自由回答では、「デザイナーの信念」「いつも同じものがあることの安心感」「商品がどのようにして作られたのかがパッケージに記載されている」「ポリシーが優れており、実践が伴っている」などが挙げられていた。
これらを踏まえ、ネオマーケティングは「商品のパッケージや広告デザインを考える大前提として、誰のためのブランドなのかというターゲットの設定、他ブランドとの立ち位置の設定を明確にし、ぶれない世界観の土台を考えていく必要があるのではないか」と分析している。 参照元:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」
ファンとなった企業・ブランドを知ったきっかけは「テレビCM」が最多だが…
調査対象者がファンとなった企業・ブランドを知ったきっかけは「テレビCM」が21.3%だったが、次点の「SNS」は20.2%であり、その差はわずか1.1ポイントだった。ネオマーケティングは、「テレビCMの影響はいまだ強いものの、SNSがそれに匹敵する存在となっていることが分かる」と分析している。
また、「知人・家族・パートナーの紹介」も19.8%に上っており、「雑誌」(18.5%)や「テレビ番組」(17.9%)を上回っている。ネオマーケティングは、「身近な人からの紹介が認知経路としていかに重要であるかがうかがえる」とし、「身近なファンの存在が新たなファンを呼ぶということは多いと言えそうだ」と分析している。
なお、ファンとなった企業・ブランドを知ったきっかけとして「SNS/ブログ/動画共有サービス」を挙げていた人のうち、知るきっかけとなった情報の発信者が「企業・ブランド」だった人は73.9%で最多だった。以下、「一般人」が41.0%、「インフルエンサー・著名人」が37.9%と続いている。
参照元:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」
現在はファンではなくなった企業・ブランドがある人は約3割
過去にファンだったものの、現在はファンではなくなった企業・ブランドがある人の割合は33.6%であり、残る66.4%の人はファンを継続しているという状況が浮き彫りになった。ネオマーケティングは「一定の期間が経過しても、一度ファンになった人の半数以上はファンであり続けると考えられる」と分析している。
企業・ブランドのファンではなくなった理由については、自身の趣味嗜好の変化や品質低下・対応への不満の他、「万人受けするような外観になった」「商品の一貫性がない」「コンセプトが変わって自分の好みではなくなった」など、ブランド・企業のコンセプトのブレへの不満が多く挙げられた。また、「同じクオリティで安いものがある」など、ブランド独自の価値が無くなったことによる離脱も見られた。ネオマーケティングは「他ブランドとの違いを明確にし、ぶれない強固な世界観を構築することがファンづくりの重要なポイントと言えそうだ」と分析している。
参照元:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」
世間で流行している商品・サービスを試すことが多い人は4割超
調査対象者のうち、世間で流行している商品・サービスを「試すことが多い」と回答した人は12.6%、「やや試すことが多い」と回答した人は31.4%であり、その合計は44.0%に上った。
一方、「あまり試すことはない」と回答した人の割合は20.9%、「試すことはない」と回答した人の割合は3.7%であり、その合計は24.6%に止まった。
このことについて、ネオマーケティングは「特定の企業やブランドのファンになる方は、流行に対してやや敏感な方が多いと考えられる」と分析している。