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マーケティングの成果向上に重要なデータマネジメントの課題に、組織間の連携・専門人材(アンダーワークス調べ)

2021.3.3
読了まで約 3

アンダーワークス株式会社は「マーケティングデータマネジメント取り組み実態調査 〜デジタルマーケティングの中核を担うデータ統合・活用への取り組みとその課題・展望〜」の結果を2021年2月2日に発表した。調査期間は2020年12月1日~2020年12月25日。東京証券取引所に上場している企業の主任クラス以上の役職者を対象に272社より回答を得た。

この調査により、マーケティングデータマネジメントの重要性と現状の取り組み課題が明らかになった。

参照元:マーケティング成果に上場企業の9割が データマネジメントを重視、4割以上が取り組みに着手済み -「マーケティングデータマネジメント 取り組み実態調査2021年版」を公表-

マーケティングデータマネジメントと重要と感じるのは全体の87%

本調査のデータマネジメントとは、マーケティングデータの統合基盤構築や、データ分析マーケティング施策へのデータ活用を指している。

具体的に自社の顧客に関するさまざまなデータを一元的に管理し、横断的に分析することで、データを可視化してマーケティング効果を上げることが期待できる。

それぞれ異なる場所にある膨大なデータを分析し可視化することで、特定の属性を持ったターゲットを抽出し、広告やメールマガジンの配信などのマーケティング施策を迅速に実行できるようになる。

DMPとは? データを可視化してマーケティング効果を上げる仕組みについて

まず、マーケティングの成果向上に、データマネジメントがどの程度重要か聞いたところ、「非常に重要である」が53%となり「重要である」の34%と合わせると、87%が重要と感じていることが分かった。

関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説

 

データマネジメントに取り組んでいる企業は半数以下の47%

データマネジメントがマーケティングの成果向上に重要と感じているものの、実際にどの程度の企業が取り組めているのだろうか。

 次に、自社でデータマネジメントの取り組み状況について聞いたところ、「取り組んでいる」企業は45%と全体の半数以下となった。

しかし、「今後1年以内に取り組む予定である」と回答した企業は25%となり、全体の7割がデータマネジメントの取り組みをすでに行っている、もしくは、計画していることが明らかになった。「未定・取り組む予定はない」と回答した企業は29%となった。

8割以上の企業が「部分的なデータ連携」で足踏み

続いて、データマネジメントの状況をステージ0から6までの7段階で聞いたところ、の課題を複数回答で聞いたところ、ステージ2「部分的にデータを連携させているが、多くは統合管理されていない」と回答した企業が53.7%で最多となった。

ステージ0「そもそもマーケティングデータを全く収集できていない」とステージ1「個別データが散在し、全く連携ができていない」をあわせると、8割以上の企業が多くのデータが統合基盤に集約されていない状況になっていることが明らかになった。

データマネジメントの障壁に組織間の連携や専門人材

データマネジメントの重要性を認識しつつも、実際に取り組む際の障壁となっているものが次のデータから読み取れる。

データマネジメントに取り組む際の課題を複数回答で聞いたところ、トップは「組織間の連携や部門間調整」39.8%となった。次に「様々なテクノロジーに対する専門知識や人材」34.9%、「戦略立案や中期的なロードマップの策定」31.3%が続いた。

大手企業は半数以上が1000万円以上の予算投下

最後に大手企業のデータマネジメントの状況を見ていく。

データ統合に際して、戦略企画、他のテクノロジーとの連携やデータクレンジング、データ移行等サービス領域にどの程度の年間予算を割り当てるのか聞いたところ、年商2000億円以上の大手企業では、半数以上の企業が1000万円以上の回答となった。

さらに大手企業に対し、取り組みへの期待を聞いたところ、トップは「顧客支店の把握、BIでの顧客の見える化、ニーズ分析・把握」が55.9%となった。

次に「社内効率化・無駄の削減と、部門間連携の促進」が52.9%、「施策の効果測定なども含めた、PDCAサイクル実現」が38.2%が続いた。また「AIでの顧客ニーズ予測」は38.2%となり、大きく伸びた結果となった。

データマネジメントは複数の部署での連携が不可欠となるため、データマネジメントの目的と明確にし、部署間での意識統一が重要となってくる。

今回の調査により、マーケティングの成果向上にデータマネジメントが重要と認識しつつも、組織間の連携や専門人材、戦略立案などの課題から、十分な取り組みができていない状況が明らかとなった。

非常に実現が難しい取り組みではあるが、データマネジメントが実現できれば、マーケティング効果の向上が期待できるようになる。多くの企業で取り組みが実現できていない今こそ、データマネジメントに取り組み、競合企業と差別化を図る絶好の機会かもしれない。

参照元:マーケティング成果に上場企業の9割が データマネジメントを重視、4割以上が取り組みに着手済み -「マーケティングデータマネジメント 取り組み実態調査2021年版」を公表-

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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