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マーケティングオートメーションを運用する上で注意することは?導入前に気を付けておきたいことから解説

2021.3.3
読了まで約 4

マーケティングオートメーションは、マーケティング業界ではすでに定着しているツールです。このマーケティングオートメーションを使いこなしている企業は、何かしらの成果を出しているといっても過言ではありません。

しかし、マーケティングオートメーションは、ただ導入するだけでは、当然、成果を出すことはむずかしいものです。

そこで今回は、マーケティングオートメーションで成果を出すための、導入前のポイントから運用時のポイントまで、注意すべきことをご紹介します。

マーケティングオートメーション導入前に知っておくべきこと

●マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションとは、主に米国から広まった、マーケティング支援のためのツールです。日本では、5~6年ほど前から徐々に普及し、利用する企業も増えています。

マーケティングオートメーションは、その名の通り、マーケティング活動を自動化するものです。

マーケティング活動といえば、Eメールを送ったり、Webサイトやブログなどで使用するコンテンツや広告を作成・更新したり、SNS投稿したり、各キャンペーンのROIを測定したり、レポート作成やデータ計測を行ったりと、細かな業務が多くあります。そのような多様な業務を一つのツールで行えるようにしたのが、マーケティングオートメーションです。基本的に、マーケティング活動業務全般を効率化します。

またマーケティングオートメーションは、企業活動の中でも、見込み客を獲得し、確度が高まった段階で営業部門に引き渡すまでの役割を持ちます。そのため、営業部門に渡す際に必要なデータをそろえることや、スムーズに連携させることも重要となります。そのため、マーケティングオートメーションは、そのようなデータ連携の機能も備わっています。

●マーケティングオートメーションが必要になった背景
マーケティングオートメーションが必要になった背景として、マーケティングにおける各種ツールの進化における業務効率化の必要性とともに、顧客の購買行動や購買心理の複雑になったことにあります。

昨今、価格競争や商品のコモディティ化が進み、もはや顧客を待っているだけでは売れなくなってきました。マーケティングも複雑になり様々なチャネルで商品を見ることで購買における行動や検討をしやすくなりました。まさに買い手側が商品を選べる状況になったためです。そこで、売り手側は買い手側のニーズをとらえ、効率的なアプローチを行うことで、成果につながるようになってきたのです。

こうした状況の中、ユーザーの行動履歴を分析し、最適なタイミングで最適なアプローチができるマーケティングオートメーションが役立ちます。

●マーケティングオートメーションの導入課題
マーケティングオートメーションは、導入しようとした際に、さまざまな課題が生じてきます。ここでは、よくある課題をご紹介します。

・導入目的の目的が明確でない
よくあるのが、「マーケティングオートメーションを流行りのツールだから導入しておこう」などと、導入すること自体が目的になってしまうことです。もちろん、他の理由もあるかもしれませんが、本来の目的である見込み客の獲得やマーケティング活動の効率化といった視点を忘れてしまうと、成果を出すことができません。

・目標やKPIを設定せず始める
目標を明確にするのはもちろん、KPI(重要業績評価指標)も個別の施策ごとに設けることも重要です。そうした目標を設定せず、マーケティングオートメーションを導入しても、宝の持ち腐れになってしまいます。

・他ツールとの連携ができないツールを選んでしまう
SFAやCRM、CMSなどの他のツールと連携できるかどうか調べていないなど、自社の既存のツールや、将来的に連携する予定がある場合に、連携できないマーケティングオートメーションを選んでしまうという課題です。

現状ですとツール同士が連携できないのは稀ですが社内で運用しているSFAやCRMとの連携が可能がどうかについてはツール検討時に確認しておくべきでしょう。

・見込み客の育成の知識とそれができる人員がいない
見込み客の育成を考えている場合には、その育成の知識を持つ人員が必要になります。その運用の仕組みづくりを怠ると、いざ、運用するときに手間取ります。

・リードが少ない
特に見込み客、リードの情報が少ないと、マーケティングオートメーションを最大限に活用できないといわれています。

●マーケティングオートメーション導入前に行うこと
では、マーケティングオートメーションの導入前には、具体的にどのようなことを行うと良いのでしょうか? 早速、見ていきましょう。

・自社のマーケティング課題を洗い出し、導入目的をはっきりさせる
一番にやるべきは、目的を明確にすることです。自社のマーケティング課題を洗い出して、その課題を解決するために、マーケティングオートメーションが本当にふさわしいのかを確認します。もしマーケティングオートメーションが最適であれば、その具体的課題を中心に据え、運用時にも忘れないよう、常に目標設定をします。

・目標やKPIを設定する
目標は、大きな目的からさらに分解して、小さな目標を複数設定し、それぞれKPIの数値も決めておきたいところです。例えば広告出稿量を2倍に増やしてサイト流入を増やす、メルマガの配信数を1.5倍にしてリードを増やす、などです。

関連記事:メルマガとは?配信の目的やメリット、開封率が上がる作り方

・運用人員を確保する
マーケティングオートメーションは前述の通り、運用できる仕組み作りも必要になります。最低でも1人か2人は人員を確保して運用を確実なものにしていきましょう。

・他ツールとの連携を想定する
SFAやCRM、CMSなどの他ツールとの連携をするかどうかなど、将来的な連携も見据えておきましょう。そして他ツールと連携が可能なマーケティングオートメーションを選ぶことが重要になります。

関連記事:MA(マーケティングオートメーション)とは?MAツールの導入ステップや選び方を解説

マーケティングオートメーションの運用のポイント

マーケティング導入前に押さえておきたいポイントを実施したら、次はマーケティングオートメーションの運用時には、どのように行うのかのポイントも確認しておきましょう。

●ターゲットとなる顧客とそのステージを定義する
まずはターゲットを選定し、そのターゲットユーザーがどのような行動するか、カスタマージャーニーを描きます。そして見込み角度が上がっていくまでの道筋をステージに分け、それぞれのステージを定義します。

●コンテンツを企画する
ステージに分けたらそのステージごとのターゲットに対してどのようなコンテンツを用意してどのようにアプローチするかを詳細に決めていきます。このとき、ただ漠然とコンテンツ企画を行うのではなく、制作の方法や人員、コストについても検討しておきましょう。

●シナリオを設計する
ステージごとのコンテンツ設計が済んだら、その後はシナリオを作っていきます。その際、どのようなタイミングで、ターゲットに対してコンテンツを提供するのかを決めます。

●結果を分析してPDCAを回す仕組みを作る
ここで結果を分析する仕組みを作っていきます。いかにPDCAを回していくかということが重要になってきます。例えば目標にした数値が達成できなかったとしたら、その目標達成するにはどうすれば良かったかを分析してまた違うコンテンツを出してみるといったテストが重要になってきます。

これらの導入と運用のポイントを駆使して、ぜひマーケティングオートメーション導入を成功させましょう。

まとめ

◆マーケティングオートメーションは、マーケティング活動を自動化するもので、業務効率化の必要性とともに、顧客の購買行動の変化により必要性が増した。

◆マーケティングオートメーションの導入前には、自社のマーケティング課題を洗い出し、導入目的をはっきりさせる、目標やKPIを設定する、運用人員を確保する、他ツールとの連携を想定することがポイント。

◆マーケティングオートメーションの運用のポイントは、ターゲットとなる顧客とそのステージを定義する、コンテンツを企画する、シナリオを設計する、結果を分析してPDCAを回す仕組みを作ることなどがある。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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