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悪質な広告からユーザーを守るGoogleの仕組みとは?

2020.12.23
読了まで約 3

日本の検索エンジンシェアは、パソコン・スマートフォンともにGoogleが多くを占めており次いでYahoo!でこの2つがほとんどのシェアを占めてます。その中でもGoogleの検索エンジンを多くの人が信頼して活用するのと同様に、Googleの検索エンジンも表示される広告が安全かつ信頼できるものであるよう努力しています。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で社会が混乱する中、それに乗じた悪意ある広告が数多く出現しました。特に感染拡大により需要が拡大したマスクや消毒液などの衛生用品において、不当な高価格設定の広告が散見されました。Googleは、ユーザー、広告主、サイト運営者すべてを守るために、悪質な広告をブロックするためのさまざまな施策を行なっています。

この記事では、悪質な広告に対してGoogleはどう対応しているのか、ユーザーを守る仕組みやエコシステムの安全性を担保する取り組みをご紹介します。

新型コロナウイルス感染症に関連した悪意ある広告に対する対応

新型コロナウイルス感染拡大の当初から、Googleはコロナ禍に乗じた悪質な広告からユーザーを保護することを心がけていました。早い段階から「新型コロナウイルス感染症 タスクフォース」という専任組織を立ち上げ、24時間体制で悪意に満ちた広告を見つけ出し、ブロックしています。

マスク需要が急速に高まったことで、市場価格よリも高い価格を設定したり、商品の品質をごまかしたりといった粗悪な広告が増えました。こうした悪質なビジネスを試みる企業から生活者を守るために、タスクフォースでは新たな検出技術の開発やシステムの改善が日々進められています。ポリシー違反広告の削除件数は2020年5月時点で数千万件にのぼり、生活者が悪意ある広告に誘導されないよう努めています。

一方で、Googleは非政府組織や政府、病院といった公共広告は生活者の目に触れやすくなるよう、優先的に表示する対策も行っています。先行きが不透明なコロナ禍において、新型コロナウイルス感染症は生活者にとって日常的かつ長期的な話題となっています。悪質な広告に対する対応とともに、信頼性のある広告主による重要な情報は生活者に届くようにしているのです。

悪質な広告からユーザーを守る仕組み

悪質な広告からユーザーを守る仕組みとして、Googleは次のような施策を行なっています。

●フィッシング広告と不正クリック誘導の規制
頻発するポリシー違反行為には、フィッシング広告と不正クリックの誘導があります。

フィッシングとは、ユーザーになりすまして個人情報を取得することです。2019年にはパスポートの更新を狙ったフィッシング広告が出稿され、利用者のクレジットカード番号などの個人情報を不正に取得しようとする行為が増加しました。一方、不正クリックの誘導とは、一見問題ないように見えるリンク(「こちらをクリック」と書かれたリンクなど)で利用者をだまし、リンク先へ誘導する行為です。どちらも広告ポリシーに違反する行為であり、Googleでは固く禁止しています。

Googleはこうした繰り返し行われる違反行為を予測し、効果的な対策を講じることが可能です。違反行為のパターンやシグナルを追跡する組織を新たに編成したことで、違法な広告をより迅速に識別し対処できるようになりました。その結果、2019年だけでも3,500万件以上のフィッシング広告、1,900万件以上の不正クリックの誘導をブロックし、この領域で出稿された不正広告は前年比で50%近く減少しました。

●広告ポリシーの変更
悪意ある行為の影響を受けやすい広告のひとつが「個人向けローン」です。ローン広告は貸付条件に関して誤解を招く表現が多く、利用者は十分な情報を得られずにローン契約してしまう可能性があります。

Googleは広告ポリシーを変更し、Webサイトまたはモバイルアプリにおいて、広告主がすべての費用や危険性、メリットを掲載している場合に限り、ローン広告の出稿を認めました。広告ポリシーの変更により、2019年の個人向けローン広告は前年比の2倍となる960万件が削除されています。

今後も安全な広告エコシステムを提供し続けるために

悪質な広告からユーザーを守り、安全な広告エコシステムを提供するために、Google全体で数千人規模の従業員が業務に取り組んでいます。2019年には、毎分5,000件以上、合計27億件の悪意ある広告を削除し、ポリシー違反をした広告主アカウントを100万近く停止しました。違反行為の繰り返しや深刻な違反があった場合は、個々の広告だけでなくアカウント自体を停止しています。

悪質な広告をブロックしプラットフォームにおける広告の品質を維持することは、日々の活動の中でも最も重要な業務のひとつであるとGoogleは考えています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界中が混乱する中、ユーザーに付け入る悪質な行為への対策は最優先事項といえます。Googleは、すべての広告プラットフォームにおいて、広告主やサイト運営者も含めた全ユーザーを悪質な行為から守る取り組みを今後も続けていくとまとめています。

参考:Google社 『悪質な広告からユーザーを守るために』

まとめ

◆新型コロナウイルス感染拡大の影響で社会が混乱する中、それに乗じた悪意ある広告が数多く出現した。

◆Googleは早い段階から「新型コロナウイルス感染症 タスクフォース」という専任組織を立ち上げ、24時間体制で悪意ある広告を見つけ出し、ブロックしている。

◆悪質な広告からユーザーを確実に保護するために、Googleはフィッシング広告と不正クリックの規制、広告ポリシーの変更といった施策を日々進めている。

◆悪意ある広告をブロックしプラットフォームにおける広告の品質を維持することは、日々の活動の中でも最も重要な業務のひとつであるとGoogleは考えている。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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