出典元:従来の購買行動はもう当てはまらない、情報探索行動を分析してわかったこと:バタフライ・サーキットと8つの動機
「モノを買いたい」という気持ちになったとき、消費者はどのような行動をとるか。多くの場合は、そのモノについてもっと知りたいと感じ、何らかのアクションを起こして情報を収集しようとするだろう。
人々が買いたいモノの情報を集める方法として「どのようなツールを選んでいるのか」また「どのくらいの時間それを利用しているのか」を博報堂が調査した。
モノを買おうとしたときに起こす行動から、消費者が何を通じて買い物をし、それがどのように購買へとつながっているのかを詳しく分析する。
参照元:従来の購買行動はもう当てはまらない、情報探索行動を分析してわかったこと:バタフライ・サーキットと8つの動機
●スマホ検索が「購買意欲」を手助け/情報検索で買いたい気持ちに
博報堂の調べによると、消費者がモノを買うときに情報収集する手段の多くは「検索(60%)」だった。
口コミをまとめたサイト、SNSサイト、動画サイトなど、さまざまな情報収集サイトがある中で、消費者がもっとも多く利用しているのが「検索」なのである。
スマホの普及により、本人にそれほど強い意図がなくとも、無意識のうちに気になったことを調べているという場合が多いようだ。そして、気に入ったモノはスマホを使ってすぐ購入へ。こういった新しい購買行動の流れのことを総称して「パルス消費」と呼んでいる。
●従来の衝動買いとは異なるパルス消費/日常的に「買いたくなる」
出典元:従来の購買行動はもう当てはまらない、情報探索行動を分析してわかったこと:バタフライ・サーキットと8つの動機
気になったモノについて瞬間的にスマホ検索し、購入するパルス消費。
上図左が「従来型」の消費行動、右側が「パルス型」の消費行動モデルだ。
この図から、現在は従来型の「衝動買い」とは異なり、スマホを操作している間中、日常的に消費行動が行われていることがみてとれる。
●なぜ「検索」した?購入に至るまでの「きっかけ」を追う
出典元:従来の購買行動はもう当てはまらない、情報探索行動を分析してわかったこと:バタフライ・サーキットと8つの動機
人々が「検索」からモノを購入するのであれば、その検索行動を起こした具体的なきっかけとは、いったいなんだったのか。
「車」「不動産」「生命保険」「旅行」「スキンケア」などの各カテゴリーで、モノを購入したり申し込んだりした場合における情報検索行動を調べたが、それぞれの検索ログは残るものの、なぜそのときに検索したのかなど、検索活動が誘発されたきっかけについて、すべての商材で共通するデータはとれなかった。どこかで何かを目にした「認知」や「興味」によるものか、もしくはもともと手にしているモノとの「比較検討」によるものか。「購入意向」に至るまでの行動は複数存在するため、鮮明に解析をすすめるのは難しいだろう。
合理的なビジネスのためにパルス消費を活用/まとめ
スマホで検索している間中、いつでもモノが欲しくなり消費行動をとるパルス消費を活用し、ビジネスで成果を出すには、消費者の「認知・興味、・比較検討・購入意向」の流れを確実につかむことが大切だ。マス広告やSNS、検索広告やEコマースサイトを使って、いかに「検索」行動を促し、消費者の購買意欲に結び付けるか。合理的なビジネスを行う上で、大きな課題となるだろう。