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GoogleがテレビCMとYouTube広告のリーチ力を検証!幅広い年齢層でYouTubeがテレビを上回る

2020.10.30
読了まで約 3

動画メディアのデジタル化が進む現在、YouTubeはより多くの生活シーンにメッセージを届けられる可能性を秘めています。しかし、各企業がブランド認知度向上のキャンペーンを行う際は、まずテレビCMを主体に考え、デジタル広告については残りの予算を分配するのが実情です。こうしたメディア配分は、デジタル化が進む現代の流れに沿っているのでしょうか。

この記事では、動画メディアのデジタル化が進む背景を紹介するとともに、Googleが検証したテレビCMとYouTube広告のリーチ力について解説していきます。

進む動画メディアのデジタル化

YouTubeには毎月20億人以上のログインユーザー数があり、1日の動画試聴時間は10億時間を超えています。また、これまではスマホやタブレット、パソコンでYouTubeを視聴するユーザーが大半でしたが、近年はテレビ画面を通して視聴するユーザーが急増しています。さらに、日本ではチャンネル登録者数が100万人を超えるYouTubeチャンネルが2019年6月時点で170以上と、前年に比べ80%増加しました。

視聴デバイスにテレビ画面が加わり、チャンネル登録者数が増加したYouTubeは、ユーザーの身近な存在としてより多くの生活シーンにメッセージを届けられる動画メディアといえるでしょう。しかし、広告業界では今なおテレビのリーチが重視されており、企業がブランドの認知度を高めるためにまずプランニングするのはテレビCMです。デジタル広告はというと、テレビCMの残りの予算が配分されるのが実情であり、多くの場合はテレビCMに合わせたクリエイティブが作成されています。

こうした状況について、Googleは「現在のメディア配分やクリエイティブ制作は、近年のデジタル化の流れに沿ったものになっているか」と疑問を投げかけました。動画メディアのデジタル化に広告はついていけているのか、テレビCMとYouTube広告のリーチ力を検証することでデジタルマーケティングの新たな可能性を探ることにしたのです。

GoogleがテレビCMとYouTube広告のリーチ力を検証

テレビCMとYouTube広告のリーチ力検証のため、Googleは「期間」「エリア」「ターゲット」「出稿量」「予算」を同規模でそれぞれに出稿し、計4回の調査を実施しました。その結果、YouTube広告はリーチでテレビCMを上回り、YouTube単体で65〜75%のリーチを獲得したことがわかりました。テレビ単体のリーチと比較すると、YouTube広告は1.1〜1.4倍のリーチを獲得できています。エリアを問わず、18歳から49歳までの幅広い年齢層でYouTubeがテレビを上回っていたのです。

さらに、YouTube広告はテレビCMよりも高速にリーチできていることも明らかになりました。検証1日目からテレビCMを上回るリーチを獲得し、検証期間中にYouTube広告がテレビCMを下回ることはありませんでした。YouTube広告は、常にテレビCMをリードするリーチを獲得できていたのです。

今回の検証結果から、YouTube広告はテレビCMよりも多くのユーザーに、そしてスピーディーにリーチできることがわかりました。テレビCMとYouTube広告のリーチ力にここまでの差が出たのは、YouTube広告が「テレビ離れ」した顧客にも届いたことが要因だと考えられます。エリアやターゲットを限定しているとはいえ、YouTube単体でも大きな成果が期待できると実証されました。

YouTube広告はテレビ離れした層にもメッセージを届けられる

Googleによると、スマホやパソコンなどのデジタルメディアの接触時間は年々伸び続けており、2020年には生活者が接触したメディア全体の51.6%をデジタルメディアが占めています。10年前の2011年は32.5%だったため、ここ10年を見ても大きく伸びていることがわかります。

一方、テレビの接触時間の割合は2020年現在35.0%であり、2011年の46.1%よりも減少しています。特に20代はデジタルメディアの接触時間の割合が69.0%と高く、若者のテレビ離れとデジタルメディアへの移行が顕著にあらわれる結果となりました。

このことから、YouTube広告はデジタルマーケティングに欠かせない存在であり、テレビ離れした若者にもメッセージを届けられる可能性を秘めていることがわかりました。クリエイティブに依存せずとも、「テレビ」と「YouTube」というプラットフォームの違いによってリーチ力に差が出てきているのです。さらに、リーチ力の差が明らかになったことで、現代の生活者にメッセージを届けるにはデジタルマーケティングが欠かせない存在であることが強く印象づけられました。

まとめ

◆動画メディアのデジタル化により、YouTubeはより多くの生活シーンにメッセージを届けられる可能性を秘めている。

◆GoogleがテレビCMとYouTube広告のリーチ力を検証した結果、エリアを問わず18歳から49歳までの幅広い年齢層でYouTubeがテレビを上回っていた。

◆YouTube広告はテレビCMよりも多くのユーザーに、そしてスピーディーにリーチできることが実証され、テレビ離れが進む若い世代にもメッセージを届けられる可能性がある。

◆今回の検証から、クリエイティブに依存せずとも「テレビ」と「YouTube」というプラットフォームの違いによってリーチ力に差が出てきていることがわかり、デジタルマーケティングは欠かせない存在であることが強く印象づけられた。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

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