Sansan株式会社は、企業の商談・人脈・顧客データに関するウェブアンケート調査を実施した。対象は仕事で商談する機会のある20代〜60代の会社員、経営者・役員だ。
コロナ禍以降オンラインの商談が増えている中、顧客データの蓄積・管理・活用への意識が高い企業ほど業績の見通しが良いこと、オンライン・オフライン双方から得た顧客情報活用が重要であることなどが明らかになった。
参照元:Sansan、コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査を実施
新型コロナによる緊急事態宣言後、オンライン商談は2.5倍に増加
新型コロナによる緊急事態宣言後、商談の場はオフラインからオンラインにシフトしていった。それに伴い、名刺交換される枚数も3割減っていたことがわかった。
また、オンライン化によってビジネス機会の損失を実感している人は約77%にも及んでいた。
参照元:Sansan、コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査を実施
オンライン商談の課題としては「対面よりも商談の質が下がる」(50.2%)、「対面よりも受注率が下がった」(17.1%)といった回答が目立ったという。
顧客データの蓄積・管理・活用への意識の高さは業績に影響
26.6%の人が、オンライン化によって顧客データの蓄積・管理・活用がうまくできなくなったと回答していたらしい。
また、顧客データに関する意識が高い企業ほど、コロナ禍においても今後の見通しとしても「業績が良い(良くなる)」という回答が多い結果となった。
参照元:Sansan、コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査を実施
経営層の意識と現場の実態に乖離、名刺交換の減少で年間約21.5億円の損失
オンラインでも顧客データの蓄積・管理・活用ができていると考える人たちの割合はどうだろうか。経営層と現場の社員では回答に大きな差が生まれてしまっていた。
参照元:Sansan、コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査を実施
顧客データの活用がきちんとできていると回答した現場の社員は約11%だけだった。しかし、現場社員がきちんと顧客データを活用していると回答した経営層は約47%もいた。
オンライン化による経営リスクが経営層にキャッチされていなかった実態が明らかになった。
さらにこの調査では、コロナ禍で名刺交換が減少することによる100名規模の企業の平均経済損失額が約21.5億円と推計された。