株式会社トータル・エンゲージメント・コンサルティングは、トリムタブジャパン有限会社と共同で「CXプロジェクト調査2020」を実施。顧客体験(CX)改善に関わる企業の担当者を対象にWebアンケート調査を行い、調査結果のトピックスを公表している。成功しているCXプロジェクトには、取り組み方法や推進方法に共通する特徴があることを明らかにした。
参照元:CXプロジェクト調査2020(トータル・エンゲージメント・コンサルティング/トリムタブジャパン)
CXプロジェクト調査2020の背景
株式会社トータル・エンゲージメント・コンサルティングとトリムタブジャパン有限会社は、調査にいたる背景として、日本におけるCX(顧客体験)向上の取り組みの現状について言及している。CX先進国の米国の事例にならって、日本でもCX向上を推進する企業が増えており、成功事例も見られるものの、プロジェクトを成功に導くための知見の共有は、いまだ発展途上にあるという。
今後、日本でも企業間で知見の共有をはかり、CX活性化を高める必要性から、今回の調査が実施されるに至った。
調査結果からは、成功するCXプロジェクトに共通する取り組みの傾向として、いくつかのポイントを示している。
CXとDXとの関連づけることの重要性について
CX(顧客体験)向上とDX(デジタルトランスフォーメーション)との関係についての項目では、「CXをDXに関連した活動と認識しているか?」の質問に対して、「DXの一部としてすでに取り組んでいる」(21.9%)、「DXの一部にしようとしている」(34.4%)の回答が過半数以上を示した。
また、CXプロジェクトに対して「一部で成功している」「そこそこ成功している」とポジティブな評価をしている回答者に同じ質問を限定すると、全体の75%を占めることを明らかにした。CXをDXと関連づけることの重要性を示唆した結果であると、両社は分析している。
参照元:CXプロジェクト調査2020(トータル・エンゲージメント・コンサルティング/トリムタブジャパン)
部門内における顧客の意見と課題の共有の重要性について
部門内におけるCX向上の取り組みについての質問項目からは、成功しているプロジェクトでは顧客からのコメントの共有や、優先的に改善する項目の共有など、より踏み込んだ情報の共有が行われていると分析。特に、顧客からのコメントの共有は社内スタッフの共感を促し、モチベーションの向上や根本原因の追求を促進すること、また優先的に改善すべき項目の共有は、課題を改善するための活動の軸合わせに有効であることを示した。
参照元:CXプロジェクト調査2020(トータル・エンゲージメント・コンサルティング/トリムタブジャパン)
部門を横断して情報共有することの重要性について
同調査では、顧客体験向上の取り組みは、企業と顧客のあらゆる接点に及ぶため、部門間を横断する活動が求められることを示した。成功しているプロジェクトにおいては、顧客体験向上の取り組みが部門横断のチームとして組織されていること、また改善活動の成功事例・失敗事例が部門を横断して共有されていると分析している。
参照元:CXプロジェクト調査2020(トータル・エンゲージメント・コンサルティング/トリムタブジャパン)
同調査のレポートにおいては、他にも成功しているCXプロジェクトの取り組みのポイントについてトピックスを紹介。またCXのコンサルティングの立場から、プロジェクトの成功確率を高めるための提案も提示している。