ファストマーケティングは、「BtoBのオウンドメディアに関する実態調査」の結果を2020年8月4日に発表した。
調査期間は2020年7月28日~8月2日。現在の職種がBtoBのマーケティング担当と回答した20代~50代の男女94人から回答を得た。これにより、BtoBマーケターがオウンドメディアに期待することや外注費用が明らかとなった。
参照元:企業がオウンドメディア運用にもっとも期待することとは?BtoBのオウンドメディア実態調査
3割以上が「SNS上でプレゼンス向上」「売上貢献」に期待
展示会やセミナーなど、見込み顧客とリアルでの接点を持つことが難しく、デジタルシフトが加速しているBtoBマーケティングでは、オウンドメディアに取り組む企業が多いだろう。はじめに、「オウンドメディアやブログに期待すること」について尋ねると、最も多い回答は「SNS上でのプレゼンス向上」が35.9%となった。
BtoBのSNSマーケティングは、リスティングやディスプレイ広告と比較すると、見込み顧客の中でもかなり前の段階の群へアプローチとなる。また、専門性の高いニッチな分野を発信し、SNS上のユーザーに業界のオピニオンリーダーとして認知して効果も期待できる。自社のブランディングを含め、SNS上での存在感を強めたい企業の意図が見えた。
次いで、「売上貢献」が33.3%、「カスタマーサクセス」が30.8%という結果になった。
参考:https://www.profuture.co.jp/mk/column/3406
参考:https://lipronext.com/blog/btob-owned-media/
関連記事:SNSとは?種類や使い方、仕組みについて分かりやすく解説
オウンドメディアの外注費用は二極化傾向
続いて、「オウンドメディアやブログの1か月あたりの平均的な外注費用」について尋ねたところ、最多は「5万円~30万円」の36.36%。「5万円以下」の22.73%とあわせて、約6割の企業が1か月にかける外注費用が「30万円以下」であることが明らかになった。一方で、「100万円以上」は22.73%の結果となり、外注費用について二極化している。
オウンドメディアの運用は、外注と内製の切り分けによってその費用は大きく変わる。ITやWeb知識がなければすべてを外注したほうが効率的であるし、社内に知識や技術がある人材がおり、多少なりとも運用できるのであれば、そのレベルに応じて外注の範囲を狭め、残りは内製化することでコストが最適化できる。各企業は、社内のノウハウやリソース・予算で、自社に適した外注と内製の切り分けを行っているようだ。
参考:https://www.profuture.co.jp/mk/column/10612
調査の結果、BtoBマーケターはオウンドメディアを通じて、売上貢献だけではなく自社のブランディングを期待していることや、運用面では自社の状況に合わせて外注・内製を切り分けている様子が見えてきた。これからオウンドメディアの立ち上げ・運用を検討しているBtoBマーケターには参考資料として、すでにオウンドメディアを運用しているBtoBマーケターには、現状の運用目的や費用を見直す比較資料として、このデータをぜひ活用してもらいたい。