株式会社博報堂のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費予報」を調査している。2020年8月26日に発表された「来月の消費予報・9月」(2020年8月3日〜6日調査)によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響のもと、8月に続き消費意欲の低下が続いているという。
参照元:博報堂生活総研[来月の消費予報・9月](消費意欲指数)
9月の「消費意欲指数」は、前月比・前年同月比とも低下
「来月の消費予報」の調査では、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月の消費意欲は何点くらいですか?」の質問に対し、調査対象者からの回答を「消費意欲指数」として公表している。2020年9月の消費意欲指数は「46.7点」。前月比-2.8ポイント、前年同月比-3.0ポイントの落ち込みが示された。
消費意欲指数の理由(自由回答)の内訳として、消費にポジティブな回答では、「自粛の反動で外出・買物がしたい/我慢していた消費をしたい」が8月の54件から9月は27件に、「ボーナスや給付金などで金銭的な余裕がある」は8月の57件から9月は11件へと減少。 消費にネガティブな回答では、「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」とする回答は8月77件から9月100件に、「コロナで外出・買物ができない」は8月127件から9月167件に増加している。
「外出」に関連した消費カテゴリーの減退傾向を予測
同調査では、「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」の質問に対する回答を「カテゴリー別消費意向」として発表している。
「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」と回答した人の割合は全体の22.1%で、前月比-3.8ポイント、前年比-5.0ポイントとなった。「消費意欲指数」と同様、前月比・前年比とも減少している。
また、「買いたいモノ・利用したいサービスがある」と回答した人に対して、「特に買いたいモノ・利用したいサービスはなんですか?」と質問。回答をカテゴリー別に示している。 このうち、回答数(人数)が20件以上減少しているものが、16カテゴリー中9カテゴリーという結果となった。
博報堂生活総研のレポートによると、「外食」「レジャー」「旅行」「ファッション」など、外出に関連したカテゴリーが減少していることが今年の特徴であり、シルバーウィークのある9月だが「外」への消費の意欲は伸び悩むことを予測している。