株式会社デザインワン・ジャパンが運営する中小事業者の調査・研究開発部門「エキテン総研」は、2020年8月7日から11日の期間、「中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾」を実施。3回目となる今回の調査では、9月にスタートするマイナポイント事業を目前に、キャッシュレス決済の運用実態が示された。
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)
キャッシュレス決済の導入は2019年12月からほぼ横ばい
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)
全国の中小事業者におけるクレジットカード決済、QRコード決済、電子マネー決済などのキャッシュレス決済の導入実態は、「導入している」が62.2%、「導入していない」が37.8%。初回調査の2019年7月調査と比較すると増加傾向であるものの、2回目調査の2019年12月比較すると、ほぼ横ばいという結果が示された。
導入のメリットに「新型コロナウイルス感染防止策」の回答多数
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キャッシュレス決済を導入した店舗のうち、導入して良かった点として、「新型コロナウイルスの感染防止策となった」と半数近くの店舗が回答。 エキテン総研では、新型コロナウイルスは付着したものに触れても感染するといわれているため、現金のやり取りではなく非接触型決済の利用が感染防止策として多くの店舗から一定の評価を得ていることを伝えている。
導入のデメリットに「売上が現金化するまでのタイムラグが発生した」の回答多数
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一方、キャッシュレス決済を導入した店舗のうち、導入して悪かった点として、「売上が現金化するまでのタイムラグが発生した」と回答した店舗が半数以上という結果。 QRコード決済は、売上金の入金サイクルが最短で翌日のものもありますが、決済ブランドや売上確定処理のタイミングによっては翌月末、もしくは翌々月末に入金するものもあるため、このタイムラグにデメリットを感じている店舗が多くいることが、デメリットの背景として示されている。
キャッシュレス決済の導入の障壁となる「手数料」
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)
中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾(エキテン総研調べ) キャッシュレス決済を導入していない店舗に対する今後の導入についての調査では、「導入する気はない」が55.9%。一方、40%は導入について一定程度、前向きな意向が示されている。
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)
また、キャッシュレス決済を導入の障壁についての調査では、「加盟店手数料」「導入コスト」「運用コスト(端末)」が多数を占めている。
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)
さらに、一度はキャッシュレス決済を導入し、決済をやめた店舗に対する調査では、「加盟店手数料の負担が大きかったから」「思ったよりも集客につながらなかったから」と回答した店舗が多数となった。
エキテン総研では、コロナ禍で厳しい中小事業者の経営環境下において、決済手数料というコストがかかったり、現金化にタイムラグが生じるキャッシュレス決済は、あまり利用を歓迎できないという複雑な状況が見て取れる結果となったと明らかにしている。
参照元:-9月開始のマイナポイント事業には期待薄。感染予防対策としては一定の評価も-中小事業者におけるキャッシュレス決済導入実態調査・第三弾を実施(エキテン総研)